自ら健康に、水から健康に。合言葉は「はやめに、こまめに」
第3話 甲子園初戦4大会連続初戦敗退回避そして決勝の舞台へ。それはプレーボールバントから始まった!
3/21 4日目第3試合 智弁和歌山(和歌山)-千葉黎明(千葉) 14:46~16:28
一二三四五六七八九十計HE
和 智 弁300001101 6120 渡邊-山田凛
千葉黎明000000000 041、飯高、米良、田代、岩下-河村
第一試合 第二試合
広 島 商10 エナジック 9
横浜清陵2 至 学 館2
今大会のセンバツ(2025年)はやたらと近畿勢が大苦戦を強いられている・・・・・。昨秋、近畿大会開幕戦で初出場の滋賀短大付が大阪1位校に大金星を挙げて滋賀から2校選出された勢いはどこかに消えて敦賀気比に0-15の惨敗。。。甲子園初戦5連勝中の市和歌山は優勝候補筆頭の横浜相手に2-4という点差以上の力の差を見せつけられ6大会ぶりに初戦敗退。。。
さらには天理大学から移動した藤原新監督率いる天理が山梨学院相手に自分たちの野球が全くできず1-5で完敗。。。
そして優勝候補の一角に挙げられ西の横綱と称される神宮大会4強の東洋大姫路は21世紀枠代表の壱岐が初戦の相手ということで楽に勝てると勘違いしたが、、、、、実は大黒柱のエース・阪下の右腕に異変が生じており昨秋見せた神ピッチとはあまりにも程遠い内容で1回の投球から8球連続ボール球など初回から2点を失いKOされ、近畿勢6戦全敗も脳裏をよぎった!!
なんとか地力を出して7-2で勝ったものの2回戦以降大いなる不安を残す試合内容となり近畿勢1勝3敗で大会4日目に突入。この日は第2試合であのユニークな高雅でおなじみの至学館VSエナジックスポーツという新興勢力が沖縄から台頭しノーサイン野球を掲げてどんな試合を展開するのか?興味深かった。
和智弁が初戦突破すれば2戦目でこの勝者とぶつかるのでどちらが勝っても苦戦は必至とみていたが、エナジックは沖縄のチームらしく身体能力が高く、ノーサインで自由奔放にやっているようだが、これに監督からサインがでればもっと強くなれそうな気もした。結局6回まで2-0と緊迫した試合だったが7回裏打線が爆発して8-0で完勝したエナジック。初出場とはいえ勢いそのままに優勝戦線に躍り出ても不思議ではなかった。。。
そして肝心の第3試合。市和歌山の試合に続き、MBSの技術協力を得て今度はやはり北尾アナが実況席に座り解説はあの近江の総監督となった多賀監督だった!
中谷が高嶋先生から監督の座を禅譲されたのが2018年夏の大会後。先生の遺産を活かして2019年には春夏連続甲子園出場してともに2勝ずつ挙げ、翌年はコロナ騒動に泣きセンバツ出場回数には加算されたが、甲子園交流試合では尽誠学園に完敗。
しかし2021年夏の無観客試合で初戦が宮崎商のコロナ集団感染による不戦勝もあり、4勝で全国制覇といううんにも恵まれ中谷監督は選手&監督として全国制覇を経験した数少ない指導者の一人となった。。。
これがきっかけかどうかは分からないが、次第に野球界での評判が悪くなり、長年築いていた中学のチームとの交流も切れて、部長が相次いで交代し、態度が悪いと評されるようになり、2連覇を狙った夏の初戦で国学院栃木に3-5でまさかの初戦敗退。さらに2023年春には英明に2-3で競り負け。挙句の果てに2024年夏には霞ヶ浦に延長タイブレーク4-5で敗戦と格下相手に3連敗。。。
今日の相手は初出場の千葉黎明だが、全く知らないチームとはいえ関東4強に入っているだけに下馬評では和智弁が圧倒的有利だが、大番狂わせの可能性に怯えていた。
先発投手は昨夏甲子園で先発を任されたエース・渡邊。相手は2年生サウスポー11番・飯高だった。軟投派だと伝統的に和智弁打線はモロいので気を付けたいし、後攻を好むナカタニだが和智弁先攻ということはじゃんけんで負けた可能性が非常に高いし、常にサヨナラ負けのピンチを覚悟せねばならない・・・・・。
今大会の和智弁ジャンバーは赤だった。以前は白や紺が目立っていたが、赤いジャンバーに白字でCHIBENと書かれていた。もう第3試合で西日の当たる3塁側だがナカタニはこのジャンバーがお気に入りなのか?試合中ずっと着用していた。あの高嶋先生は相当冷え込んだ日にも試合中はずっとユニホーム姿で仁王立ちしていたものだが、、、、、
さて試合は今日の試合ペースがのんびりしていたため定刻よりも46分遅いプレーボール。この調子だと17時過ぎまでレフトスタンドに逗留できるかな?と期待していたがそれをナカタニが許してくれなかった・・・・・。
先攻であることに大いなる不安を抱えつつのプレーボール。そしてサイレンと同時になんと・・・・・1番・藤田が初球いきなりセーフティーバントをかまし内野安打とこれまで観たこともない和智弁の野球をかました。まさか選手が勝手に判断してプレーボールバントをしたとは思えない。数日前からナカタニが藤田選手に直接こうしろと伝えていたに違いない。それは甲子園初戦4連敗だけは何とでも避けるという強い意志の表れのように感じた。
定石ならば2番・奥は送りバントだが、2ボールからまさかの盗塁を仕掛けてさすがにタッチアウトで盗塁失敗、、、これで相手が初出場の緊張感から解き放たれるのが怖かった。あるいは四球で無死1・2塁ということも考えられるだけに、、、初日の明徳も1回裏無死1・2塁のチャンスでバントができずに無得点でズルズルとドツボにはまり延長で自滅して負けただけに同じ二の舞は勘弁してほしいと。案の定、奥は四球を選びもったいない盗塁死を悔やんだ。
しかし、3番・山下がレフト前ヒット。4番・服もtがセンター犠飛で2死1・3塁と大きな勝負所。ここで先制できれば序盤は主導権を握れるが無得点だと最後まで苦しみそうな予感。
5番・荒井にすべてを託し、2-1と追い込まれた4球目にランエンドヒットはファール。相手バッテリーに1球外して様子を見る余裕もなかったようで、5球目も続けてランエンドヒットを仕掛け、今度はレフト線を破る2点タイムリーツーベースで1回表から先取点を奪った!
ただ、喜ぶのはまだ早い。2連覇を狙った夏の国学院栃木戦も1回からスクイズが決まるなど2点先制したものの3-5で逆転負けしたトラウマがあるだけに。。。6番・山田凛がセカンド内野安打で3点目を取って少し安心したが、エース・渡邊のデキが気がかり。1点でも返されたら流れが大きく変わるのでは???と。
登板前から3点のプレゼントをもらった渡邊は1死から四球を与えたものの打たせて取るピッチングで得点直後の守りを0点で抑えて一安心。
とにかく甲子園にコールドゲームはないので序盤から相手の戦意を挫きたいところ。2回先頭の渡邊投手がセンター前ヒットを放つも送りバントが2塁封殺。サイレント同時にバントをかました俊足の藤田がまたセーフティーバントで揺さぶるかと思ったが、今度は初球打ちでセンターフライ。2死から盗塁と悪送球で3塁まで進むも2番・奥センターフライに倒れ無得点でイヤな空気を感じた。
その裏、千葉黎明は2死から7番・岩田がセカンド内野安打でチームとしても甲子園初安打を記録すると、中野監督は8番・田村に2-1からランエンドヒットのサインを出しセンター前ヒットで1・3塁と反撃機を築き、早くも飯高投手に代打・今井を起用。ここで1点でも返されたらリードしている気分は吹き飛ぶ。渡邊投手は一段とギアを上げて最後は外角高め145kmのボール球を振らせて空振り三振に取り今日はいつもと違うところを見せつけてくれた。
他の近畿勢を観ていたらもっと安穏と構えていられると思うが、和歌山のチームで特に思い入れのある和智弁だけにまだまだ安心できなかった。3回から千葉黎明はまだエースを温存してまたしてもサウスポー米良をリリーフ。期待のクリーンアップが3連続内野ゴロに終わりもうこれ以上の追加点は期待できず3-2くらいで逃げ切るしか勝機はないかもと。。。
しかし、渡邊投手の安定感抜群のピッチングに関東特有の負けるときはあっさりクニに帰る気質が黎明にも見受けられ1番からの攻撃も簡単に三者凡退と渡邊投手のデキだと3点もあれば充分というナイスピッチングだった!
早く追加点を奪って逃げ切り体制に入りたい和智弁だが、2番手・米良投手がそれを許さず4回は1死から四球をもらい渡邊投手が送りバントを決めて2死2塁とチャンスを作り、9番・黒川レフト前ヒットを放つも木製バットで打っているし黎明の外野がとても浅く守っていたのでホームをつけず1・3塁。1番・藤田は1-1から1・2塁間を破ろうかという快心の打球を放つもセカンド・篠原の好プレーに阻まれ無得点。。。
5回は2死から四球とヒットで1・2塁のチャンスを作るが、6番・山田凛がサードゴロに倒れ「スミ3」で攻撃が止まってしまいいつ反撃されるかヒヤヒヤし通しだった。。。
しかしながら渡邊投手はいつ投手陣が最大のウイークポイントと評される和智弁のエースらしからぬ???快投を続け4・5回ともに打たせて取るピッチングで三者凡退の連続で3-0のまま整備に入った。
もし仮に相手先発が米良投手だったら0-0という緊迫の投手戦が続きこのまま延長突入あるいは終盤ワンチャンスを活かされての惜敗も多分に考えられたが、プレーボールセーフティーバントが効いての3得点を守り切っている。
嬉しい大誤算は渡邊投手。5回まで相手打線を2安打寒風わずか56球と省エネ投法でスタミナも全く問題なくサッカー観戦しているように「1点取られるまでは大丈夫!」と安心できる内容だった。
半面、打線が7安打放ちながらも初回の3点のみで6残塁と攻めあぐね、終盤まさかのエラーや四球連発などで流れが相手に傾いた時に防戦一方となり押し切られる可能性もある。。。
振り返れば2年前の秋(2023年秋)和歌山準決勝で田辺と対戦して2-0とリードしながら、8回に1点を返されなおも満塁で4番の山本陣に打った瞬間それと分かる逆転満塁ホームランを喰らったのがセカンドからリリーフした当時1年生の渡邊投手だった。。。それを考えるとまだまだ予断を許さない。。。目下、甲子園3連敗中でどの試合も「どうやったら、この展開で負けるねん💢」というような試合展開ばかりだったし。。。。。
短いインターバルの間に3塁側ベンチのナカタニから何かしら秘策を伝授されたのかは分からないが、6回表先頭の7番・大谷がライト前ヒット。これを送って1死2塁として9番・黒川初球セーフティーバントとなりふり構わず攻めるもファール・・・。そして1-1からまさかのエンドランを仕掛け、これがライト前ヒットとナカタニの勘が冴えて4点目をもぎ取り勝利に大きく近づいた!
ただ、この時の僕の心境は・・・『4-0からひっくり返されたらどうしよう、、、』とまだ不安要素の方が大きかった!1番・藤田は手堅くバント攻撃するもファールで、打たせたらセカンドゴロゲッツーと俊足生かせず。。。
渡邊投手はさらにギアを上げて5回まで1奪三振だったが、1番からの相手の攻撃を外134km空振り三振・ショートフライ・外139km見逃しの三振と手が付けられないようなピッチングとなってきた!
7回表和智弁は2番・奥がセンター前ヒット。4点差を考えたら中軸にはフリーに打たせて猛打・和智弁の腕の見せ所だったが、ナカタニ野球はチマチマしているので3番・山下には送りバントのサインで1死2塁。こうなってしまえば高嶋先生時代のような終盤打線が大爆発してビッグイニングというスカっと胸の空く・溜飲が下がるあの数々の数え歌名勝負はもう見れそうにない。。。
ここで中野監督は好投していた2番手・米良を降板させついにエース・田代が登板。相手ベンチにしてみれば初回の3点で試合が決まってしまい、夏を見据えて一人でも多くの投手に甲子園のマウンドを経験させたいという思惑があるのだろうか?サウスポー2人から右投手にスイッチされこっちの方が合いそうな気もするが。。。案の定左打者の4番・福元が初球レフト前タイムリーヒットでダメ押しの5点目!本来ならばもうこれで勝利を確信するところだが、先攻ゆえにまだまだ・・・2000年夏の中京大中京戦で7-0から1点差に迫られた苦い過去が脳裏をよぎる。2死後なぜかしら盗塁を仕掛け失敗しなおさら不安に・・・。
8回表には先頭の山田凛がレフト線にツーベースヒット。あの盗塁がなければ6点目が入っていたのにと。ここも送りバントで1死3塁として8番・渡邊はスクイズの構えで揺さぶりナカタニの性格上本当にスクイズをやりかねなかったが、渡邊の打ちたい気持ちが強かったのか?2ボールから強振しセカンド左を襲うヒット性の打球をセカンド・篠原がダイブしてこれを抑えて1塁アウトのファインプレー!まだ黎明ナインの眼は死んでいなかった。結局ここは無得点。
渡邊投手は他にも複数リリーフ陣も控えているがマウンドを譲る気もなく、7回は三者凡退。8回1死から千葉黎明にチーム3本目のヒットを許すが、黎明の甲子園初得点は許さない!田代投手に代打・小手が送られショートゴロなどここも無失点で抑えいよいよ9回へ。
エースに代打を出したので4番手投手は2年生右腕岩下がマウンドへ。もう相手は3投手がベンチに下がり投手のコマも尽きただろう・・・仮に9回裏5点取られて延長タイブレークになったとしても投手層の違いで負ける要素はない!とここにきてようやく安心して腰を落ち着け観戦できた!!
1番・藤田が7球粘って四球をもぎとり暴投で無死2塁。ナカタニはよほど送りバント信者なのか???相手が暴投で2塁へ進めてくれたのにわざわざアウトカウント1つお布施すべく『送りバント』で1死3塁。3番・山下がショートゴロの間に3塁走者が6点目のホームインと僕たちが熟知している和智弁野球とは大きく乖離した野球を展開して、遠路はるばる千葉からやってきた初出場校をいたぶっているような感じでネチネチ攻めていよいよ4大会ぶりの甲子園勝利の校歌へファイナルカウントダウン。
もちろん9回も渡邊続投したが2番・林に初球センター前ヒット。継投がダイスキな中谷ゆえにここからマシンガン継投をかまして3点くらい奪われケツに火が点くのでは???と危惧したが、攻撃時には外野寄りの端っこにいるが、守りの時はホーム寄りに移動してナカタニの横に控えている塩部長がなだめすかしたのか分からないがそのまま続投させサードゴロ・空振り三振最後は5番・大橋セカンドゴロであっという間にゲームセット。試合時間1時間42分と今年は強い関東のチームを瞬殺して甲子園で久しぶりに和智弁の勝利の校歌を腹いっぱい歌えた!!
後々振り返ってみたら初回の3得点が大きかったし、プレーボールのサイレンと同時にセーフティーバントをかまし内野安打という従来の和智弁では考えられなかったスタイルでなりふり構わず勝ちに行き最後の最後まで気を抜かなかったことが6-0の完勝につながったようだ。まさにナカタニが見せた勝利への執念で今大会はどんな手を使っても全試合勝ち抜くという気概を見せつけられた。
渡邊投手はわずか90球しか投げておらず2戦目以降も投球制限など気にせず投げられるだろう。宮口投手など2番手以降の投手をどう起用するか?次はノーサイン野球のエナジックが相手だけに得体のしれない不気味さを感じるが今日だけは勝利の余韻に浸ろうとレフトスタンドから時計回りで球場外周を歩いた。
すると、1塁アルプスからレフト方向に反時計回りでREIMEIと胸に書かれたユニホーム型衣装で短パン姿のチアガールがこちら方向に小走りで駆けていく・・・。0-6で完敗しただけにまだ春とはいえ悔しさが滲み出る表情をしているかと思いきや、意外にも関東人らしくさわやかな笑顔で通り過ぎて行った。
どこの誰かは知らないけれど、おそらく彼女にとって甲子園のアルプススタンドで1試合チアガールとして踊れたことは一生の財産になるのだろう。関西人だったら負けたことにグチって「なんや、しょーもない・・・もう終わりかあ、、、1点くらい取れよな。夏予選で負けたら承知せえへんどっ!!」と言いかねないくらいの厳しい表情で球場を退散していただろうけれど、、、、、
そんな千葉ガールの背中越しに心の中で「お疲れさま」とそっとつぶやいて駅へ向かった。その一言は先代がいちばんダイスキなチームが三重まで遠征した折に、お気に入りの選手に帰りしなにかけた言葉だったと記憶している。もう20年ほど前にメールでやりとりしていた時にそんなことが書いていたことが頭の片隅に残っていたので、、、、、
なにはともあれ4大会ぶりの初戦突破に大満足していたが、近畿勢の迷走はさらに続き滋賀学園まで初戦完封負け・・・。
準々決勝での再戦でコテンパンにやられてしまうと覚悟していた東洋大姫路までもがエースの故障で歯車が狂い広島商にまさかの2-6で完敗し優勝候補の一角が消えた・・・・・。
もう近畿で残るは和智弁のみ。エナジックのノーサイン野球に屈したら明日の準々決勝観戦は近畿勢ゼロの寂しい1日となっってしまうがそれは次回の講釈で。
🎵Fun×Fam 『Tomorrow Song 2020 Ver.』 https://www.youtube.com/watch?v=mFzoHSIa8Ss
チーム名 選手名 投球回 打者 投球数 安打 犠打 犠飛 四球 三振 暴投 失点 自責
和 智 弁 渡 邊 9 32 90 4 0 0 1 5 0 0 0
千葉黎明 飯 高 2 11 40 5 0 1 1 1 0 3 3
千葉黎明 米 良 4 1/3 19 67 5 3 0 2 1 0 2 2
千葉黎明 田 代 1 2/3 7 15 2 1 0 0 0 0 0 0
千葉黎明 岩 下 1 4 15 0 1 0 1 0 1 1 1
(完)
🌟次回予告🌟
3/25 7日目第1試合 智弁和歌山(和歌山)ーエナジックスポーツ(沖縄)
3/21 4日目第3試合 智弁和歌山(和歌山)-千葉黎明(千葉) 14:46~16:28
一二三四五六七八九十計HE
和 智 弁300001101 6120 渡邊-山田凛
千葉黎明000000000 041、飯高、米良、田代、岩下-河村
第一試合 第二試合
広 島 商10 エナジック 9
横浜清陵2 至 学 館2
今大会のセンバツ(2025年)はやたらと近畿勢が大苦戦を強いられている・・・・・。昨秋、近畿大会開幕戦で初出場の滋賀短大付が大阪1位校に大金星を挙げて滋賀から2校選出された勢いはどこかに消えて敦賀気比に0-15の惨敗。。。甲子園初戦5連勝中の市和歌山は優勝候補筆頭の横浜相手に2-4という点差以上の力の差を見せつけられ6大会ぶりに初戦敗退。。。
さらには天理大学から移動した藤原新監督率いる天理が山梨学院相手に自分たちの野球が全くできず1-5で完敗。。。
そして優勝候補の一角に挙げられ西の横綱と称される神宮大会4強の東洋大姫路は21世紀枠代表の壱岐が初戦の相手ということで楽に勝てると勘違いしたが、、、、、実は大黒柱のエース・阪下の右腕に異変が生じており昨秋見せた神ピッチとはあまりにも程遠い内容で1回の投球から8球連続ボール球など初回から2点を失いKOされ、近畿勢6戦全敗も脳裏をよぎった!!
なんとか地力を出して7-2で勝ったものの2回戦以降大いなる不安を残す試合内容となり近畿勢1勝3敗で大会4日目に突入。この日は第2試合であのユニークな高雅でおなじみの至学館VSエナジックスポーツという新興勢力が沖縄から台頭しノーサイン野球を掲げてどんな試合を展開するのか?興味深かった。
和智弁が初戦突破すれば2戦目でこの勝者とぶつかるのでどちらが勝っても苦戦は必至とみていたが、エナジックは沖縄のチームらしく身体能力が高く、ノーサインで自由奔放にやっているようだが、これに監督からサインがでればもっと強くなれそうな気もした。結局6回まで2-0と緊迫した試合だったが7回裏打線が爆発して8-0で完勝したエナジック。初出場とはいえ勢いそのままに優勝戦線に躍り出ても不思議ではなかった。。。
そして肝心の第3試合。市和歌山の試合に続き、MBSの技術協力を得て今度はやはり北尾アナが実況席に座り解説はあの近江の総監督となった多賀監督だった!
中谷が高嶋先生から監督の座を禅譲されたのが2018年夏の大会後。先生の遺産を活かして2019年には春夏連続甲子園出場してともに2勝ずつ挙げ、翌年はコロナ騒動に泣きセンバツ出場回数には加算されたが、甲子園交流試合では尽誠学園に完敗。
しかし2021年夏の無観客試合で初戦が宮崎商のコロナ集団感染による不戦勝もあり、4勝で全国制覇といううんにも恵まれ中谷監督は選手&監督として全国制覇を経験した数少ない指導者の一人となった。。。
これがきっかけかどうかは分からないが、次第に野球界での評判が悪くなり、長年築いていた中学のチームとの交流も切れて、部長が相次いで交代し、態度が悪いと評されるようになり、2連覇を狙った夏の初戦で国学院栃木に3-5でまさかの初戦敗退。さらに2023年春には英明に2-3で競り負け。挙句の果てに2024年夏には霞ヶ浦に延長タイブレーク4-5で敗戦と格下相手に3連敗。。。
今日の相手は初出場の千葉黎明だが、全く知らないチームとはいえ関東4強に入っているだけに下馬評では和智弁が圧倒的有利だが、大番狂わせの可能性に怯えていた。
先発投手は昨夏甲子園で先発を任されたエース・渡邊。相手は2年生サウスポー11番・飯高だった。軟投派だと伝統的に和智弁打線はモロいので気を付けたいし、後攻を好むナカタニだが和智弁先攻ということはじゃんけんで負けた可能性が非常に高いし、常にサヨナラ負けのピンチを覚悟せねばならない・・・・・。
今大会の和智弁ジャンバーは赤だった。以前は白や紺が目立っていたが、赤いジャンバーに白字でCHIBENと書かれていた。もう第3試合で西日の当たる3塁側だがナカタニはこのジャンバーがお気に入りなのか?試合中ずっと着用していた。あの高嶋先生は相当冷え込んだ日にも試合中はずっとユニホーム姿で仁王立ちしていたものだが、、、、、
さて試合は今日の試合ペースがのんびりしていたため定刻よりも46分遅いプレーボール。この調子だと17時過ぎまでレフトスタンドに逗留できるかな?と期待していたがそれをナカタニが許してくれなかった・・・・・。
先攻であることに大いなる不安を抱えつつのプレーボール。そしてサイレンと同時になんと・・・・・1番・藤田が初球いきなりセーフティーバントをかまし内野安打とこれまで観たこともない和智弁の野球をかました。まさか選手が勝手に判断してプレーボールバントをしたとは思えない。数日前からナカタニが藤田選手に直接こうしろと伝えていたに違いない。それは甲子園初戦4連敗だけは何とでも避けるという強い意志の表れのように感じた。
定石ならば2番・奥は送りバントだが、2ボールからまさかの盗塁を仕掛けてさすがにタッチアウトで盗塁失敗、、、これで相手が初出場の緊張感から解き放たれるのが怖かった。あるいは四球で無死1・2塁ということも考えられるだけに、、、初日の明徳も1回裏無死1・2塁のチャンスでバントができずに無得点でズルズルとドツボにはまり延長で自滅して負けただけに同じ二の舞は勘弁してほしいと。案の定、奥は四球を選びもったいない盗塁死を悔やんだ。
しかし、3番・山下がレフト前ヒット。4番・服もtがセンター犠飛で2死1・3塁と大きな勝負所。ここで先制できれば序盤は主導権を握れるが無得点だと最後まで苦しみそうな予感。
5番・荒井にすべてを託し、2-1と追い込まれた4球目にランエンドヒットはファール。相手バッテリーに1球外して様子を見る余裕もなかったようで、5球目も続けてランエンドヒットを仕掛け、今度はレフト線を破る2点タイムリーツーベースで1回表から先取点を奪った!
ただ、喜ぶのはまだ早い。2連覇を狙った夏の国学院栃木戦も1回からスクイズが決まるなど2点先制したものの3-5で逆転負けしたトラウマがあるだけに。。。6番・山田凛がセカンド内野安打で3点目を取って少し安心したが、エース・渡邊のデキが気がかり。1点でも返されたら流れが大きく変わるのでは???と。
登板前から3点のプレゼントをもらった渡邊は1死から四球を与えたものの打たせて取るピッチングで得点直後の守りを0点で抑えて一安心。
とにかく甲子園にコールドゲームはないので序盤から相手の戦意を挫きたいところ。2回先頭の渡邊投手がセンター前ヒットを放つも送りバントが2塁封殺。サイレント同時にバントをかました俊足の藤田がまたセーフティーバントで揺さぶるかと思ったが、今度は初球打ちでセンターフライ。2死から盗塁と悪送球で3塁まで進むも2番・奥センターフライに倒れ無得点でイヤな空気を感じた。
その裏、千葉黎明は2死から7番・岩田がセカンド内野安打でチームとしても甲子園初安打を記録すると、中野監督は8番・田村に2-1からランエンドヒットのサインを出しセンター前ヒットで1・3塁と反撃機を築き、早くも飯高投手に代打・今井を起用。ここで1点でも返されたらリードしている気分は吹き飛ぶ。渡邊投手は一段とギアを上げて最後は外角高め145kmのボール球を振らせて空振り三振に取り今日はいつもと違うところを見せつけてくれた。
他の近畿勢を観ていたらもっと安穏と構えていられると思うが、和歌山のチームで特に思い入れのある和智弁だけにまだまだ安心できなかった。3回から千葉黎明はまだエースを温存してまたしてもサウスポー米良をリリーフ。期待のクリーンアップが3連続内野ゴロに終わりもうこれ以上の追加点は期待できず3-2くらいで逃げ切るしか勝機はないかもと。。。
しかし、渡邊投手の安定感抜群のピッチングに関東特有の負けるときはあっさりクニに帰る気質が黎明にも見受けられ1番からの攻撃も簡単に三者凡退と渡邊投手のデキだと3点もあれば充分というナイスピッチングだった!
早く追加点を奪って逃げ切り体制に入りたい和智弁だが、2番手・米良投手がそれを許さず4回は1死から四球をもらい渡邊投手が送りバントを決めて2死2塁とチャンスを作り、9番・黒川レフト前ヒットを放つも木製バットで打っているし黎明の外野がとても浅く守っていたのでホームをつけず1・3塁。1番・藤田は1-1から1・2塁間を破ろうかという快心の打球を放つもセカンド・篠原の好プレーに阻まれ無得点。。。
5回は2死から四球とヒットで1・2塁のチャンスを作るが、6番・山田凛がサードゴロに倒れ「スミ3」で攻撃が止まってしまいいつ反撃されるかヒヤヒヤし通しだった。。。
しかしながら渡邊投手はいつ投手陣が最大のウイークポイントと評される和智弁のエースらしからぬ???快投を続け4・5回ともに打たせて取るピッチングで三者凡退の連続で3-0のまま整備に入った。
もし仮に相手先発が米良投手だったら0-0という緊迫の投手戦が続きこのまま延長突入あるいは終盤ワンチャンスを活かされての惜敗も多分に考えられたが、プレーボールセーフティーバントが効いての3得点を守り切っている。
嬉しい大誤算は渡邊投手。5回まで相手打線を2安打寒風わずか56球と省エネ投法でスタミナも全く問題なくサッカー観戦しているように「1点取られるまでは大丈夫!」と安心できる内容だった。
半面、打線が7安打放ちながらも初回の3点のみで6残塁と攻めあぐね、終盤まさかのエラーや四球連発などで流れが相手に傾いた時に防戦一方となり押し切られる可能性もある。。。
振り返れば2年前の秋(2023年秋)和歌山準決勝で田辺と対戦して2-0とリードしながら、8回に1点を返されなおも満塁で4番の山本陣に打った瞬間それと分かる逆転満塁ホームランを喰らったのがセカンドからリリーフした当時1年生の渡邊投手だった。。。それを考えるとまだまだ予断を許さない。。。目下、甲子園3連敗中でどの試合も「どうやったら、この展開で負けるねん💢」というような試合展開ばかりだったし。。。。。
短いインターバルの間に3塁側ベンチのナカタニから何かしら秘策を伝授されたのかは分からないが、6回表先頭の7番・大谷がライト前ヒット。これを送って1死2塁として9番・黒川初球セーフティーバントとなりふり構わず攻めるもファール・・・。そして1-1からまさかのエンドランを仕掛け、これがライト前ヒットとナカタニの勘が冴えて4点目をもぎ取り勝利に大きく近づいた!
ただ、この時の僕の心境は・・・『4-0からひっくり返されたらどうしよう、、、』とまだ不安要素の方が大きかった!1番・藤田は手堅くバント攻撃するもファールで、打たせたらセカンドゴロゲッツーと俊足生かせず。。。
渡邊投手はさらにギアを上げて5回まで1奪三振だったが、1番からの相手の攻撃を外134km空振り三振・ショートフライ・外139km見逃しの三振と手が付けられないようなピッチングとなってきた!
7回表和智弁は2番・奥がセンター前ヒット。4点差を考えたら中軸にはフリーに打たせて猛打・和智弁の腕の見せ所だったが、ナカタニ野球はチマチマしているので3番・山下には送りバントのサインで1死2塁。こうなってしまえば高嶋先生時代のような終盤打線が大爆発してビッグイニングというスカっと胸の空く・溜飲が下がるあの数々の数え歌名勝負はもう見れそうにない。。。
ここで中野監督は好投していた2番手・米良を降板させついにエース・田代が登板。相手ベンチにしてみれば初回の3点で試合が決まってしまい、夏を見据えて一人でも多くの投手に甲子園のマウンドを経験させたいという思惑があるのだろうか?サウスポー2人から右投手にスイッチされこっちの方が合いそうな気もするが。。。案の定左打者の4番・福元が初球レフト前タイムリーヒットでダメ押しの5点目!本来ならばもうこれで勝利を確信するところだが、先攻ゆえにまだまだ・・・2000年夏の中京大中京戦で7-0から1点差に迫られた苦い過去が脳裏をよぎる。2死後なぜかしら盗塁を仕掛け失敗しなおさら不安に・・・。
8回表には先頭の山田凛がレフト線にツーベースヒット。あの盗塁がなければ6点目が入っていたのにと。ここも送りバントで1死3塁として8番・渡邊はスクイズの構えで揺さぶりナカタニの性格上本当にスクイズをやりかねなかったが、渡邊の打ちたい気持ちが強かったのか?2ボールから強振しセカンド左を襲うヒット性の打球をセカンド・篠原がダイブしてこれを抑えて1塁アウトのファインプレー!まだ黎明ナインの眼は死んでいなかった。結局ここは無得点。
渡邊投手は他にも複数リリーフ陣も控えているがマウンドを譲る気もなく、7回は三者凡退。8回1死から千葉黎明にチーム3本目のヒットを許すが、黎明の甲子園初得点は許さない!田代投手に代打・小手が送られショートゴロなどここも無失点で抑えいよいよ9回へ。
エースに代打を出したので4番手投手は2年生右腕岩下がマウンドへ。もう相手は3投手がベンチに下がり投手のコマも尽きただろう・・・仮に9回裏5点取られて延長タイブレークになったとしても投手層の違いで負ける要素はない!とここにきてようやく安心して腰を落ち着け観戦できた!!
1番・藤田が7球粘って四球をもぎとり暴投で無死2塁。ナカタニはよほど送りバント信者なのか???相手が暴投で2塁へ進めてくれたのにわざわざアウトカウント1つお布施すべく『送りバント』で1死3塁。3番・山下がショートゴロの間に3塁走者が6点目のホームインと僕たちが熟知している和智弁野球とは大きく乖離した野球を展開して、遠路はるばる千葉からやってきた初出場校をいたぶっているような感じでネチネチ攻めていよいよ4大会ぶりの甲子園勝利の校歌へファイナルカウントダウン。
もちろん9回も渡邊続投したが2番・林に初球センター前ヒット。継投がダイスキな中谷ゆえにここからマシンガン継投をかまして3点くらい奪われケツに火が点くのでは???と危惧したが、攻撃時には外野寄りの端っこにいるが、守りの時はホーム寄りに移動してナカタニの横に控えている塩部長がなだめすかしたのか分からないがそのまま続投させサードゴロ・空振り三振最後は5番・大橋セカンドゴロであっという間にゲームセット。試合時間1時間42分と今年は強い関東のチームを瞬殺して甲子園で久しぶりに和智弁の勝利の校歌を腹いっぱい歌えた!!
後々振り返ってみたら初回の3得点が大きかったし、プレーボールのサイレンと同時にセーフティーバントをかまし内野安打という従来の和智弁では考えられなかったスタイルでなりふり構わず勝ちに行き最後の最後まで気を抜かなかったことが6-0の完勝につながったようだ。まさにナカタニが見せた勝利への執念で今大会はどんな手を使っても全試合勝ち抜くという気概を見せつけられた。
渡邊投手はわずか90球しか投げておらず2戦目以降も投球制限など気にせず投げられるだろう。宮口投手など2番手以降の投手をどう起用するか?次はノーサイン野球のエナジックが相手だけに得体のしれない不気味さを感じるが今日だけは勝利の余韻に浸ろうとレフトスタンドから時計回りで球場外周を歩いた。
すると、1塁アルプスからレフト方向に反時計回りでREIMEIと胸に書かれたユニホーム型衣装で短パン姿のチアガールがこちら方向に小走りで駆けていく・・・。0-6で完敗しただけにまだ春とはいえ悔しさが滲み出る表情をしているかと思いきや、意外にも関東人らしくさわやかな笑顔で通り過ぎて行った。
どこの誰かは知らないけれど、おそらく彼女にとって甲子園のアルプススタンドで1試合チアガールとして踊れたことは一生の財産になるのだろう。関西人だったら負けたことにグチって「なんや、しょーもない・・・もう終わりかあ、、、1点くらい取れよな。夏予選で負けたら承知せえへんどっ!!」と言いかねないくらいの厳しい表情で球場を退散していただろうけれど、、、、、
そんな千葉ガールの背中越しに心の中で「お疲れさま」とそっとつぶやいて駅へ向かった。その一言は先代がいちばんダイスキなチームが三重まで遠征した折に、お気に入りの選手に帰りしなにかけた言葉だったと記憶している。もう20年ほど前にメールでやりとりしていた時にそんなことが書いていたことが頭の片隅に残っていたので、、、、、
なにはともあれ4大会ぶりの初戦突破に大満足していたが、近畿勢の迷走はさらに続き滋賀学園まで初戦完封負け・・・。
準々決勝での再戦でコテンパンにやられてしまうと覚悟していた東洋大姫路までもがエースの故障で歯車が狂い広島商にまさかの2-6で完敗し優勝候補の一角が消えた・・・・・。
もう近畿で残るは和智弁のみ。エナジックのノーサイン野球に屈したら明日の準々決勝観戦は近畿勢ゼロの寂しい1日となっってしまうがそれは次回の講釈で。
🎵Fun×Fam 『Tomorrow Song 2020 Ver.』 https://www.youtube.com/watch?v=mFzoHSIa8Ss
チーム名 選手名 投球回 打者 投球数 安打 犠打 犠飛 四球 三振 暴投 失点 自責
和 智 弁 渡 邊 9 32 90 4 0 0 1 5 0 0 0
千葉黎明 飯 高 2 11 40 5 0 1 1 1 0 3 3
千葉黎明 米 良 4 1/3 19 67 5 3 0 2 1 0 2 2
千葉黎明 田 代 1 2/3 7 15 2 1 0 0 0 0 0 0
千葉黎明 岩 下 1 4 15 0 1 0 1 0 1 1 1
(完)
🌟次回予告🌟
3/25 7日目第1試合 智弁和歌山(和歌山)ーエナジックスポーツ(沖縄)