自ら健康に、水から健康に。合言葉は「はやめに、こまめに」

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紀州レンジャーズ チーム結成以来全成績 175勝187敗35分け 42雨天中止  4新型インフルエンザ発生&流行中止1降雨ノーゲーム(OBチーム1試合)
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お知らせ

編集済
⚾明日の熱闘甲子園組み合わせ(13日目 準決勝)
    08:00~ 神村 学園-関 東 一
  ☆ 10:35~ 京都 国際-青森 山田

⚾明日の和歌山大会新人戦組み合わせ(3日目 1回戦 紀三井寺球場)
 ☆☆ 10:00~  田 辺 ー 熊 野 
    13:00~  粉 河 -智弁和歌山

📝持丸修一 76歳名将の高校野球論
五輪でも甲子園でも話題「微妙な判定」に思うこと 実際にプレーしている我々は…
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/359253

パリ五輪は金メダル・メダル総数ともに海外開催五輪の過去最多で幕を閉じました。

毎日のように飛び込んでくる快挙の報道に日本中が沸きましたが、その一方で、いくつかの競技では審判の判定が物議を醸していると聞きます。私は門外漢ですので、意見する立場にありませんが、パリ五輪と入れ違うように始まった夏の甲子園でも、毎年のように「微妙な判定」が注目されます。審判が過度な批判にさらされるケースも少なくありません。

そこで思うのは、批判する方々と実際にグラウンドでプレーする我々では、判定に対する「熱量」に差があるのでは、ということです。

私も長いこと高校野球に携わっていますから、受け入れがたい判定はそれなりに経験しています。

どの試合かは書きませんが、今でも忘れられないくらい悔しい思いもしてきました。それでも文句を言ったところで結果は変わらないのだから、割り切るしかないと諦めて受け入れているのです。

 試合中も同様です。判定に納得がいかなかったとしても、引きずって悪循環に陥ったら元も子もありません。我々指導者がいかに選手の気持ちを切り替えさせるかがカギになります。

審判も人間だから、どうしてもミスはするもの。「微妙な判定」を受けるに至った過程にも目を向ける必要があります。例えば、守備の際の内野ゴロの処理です。一塁への送球が際どいタイミングで、自分たちは完全にアウトと思っていても、審判がセーフを告げたとします。こうした場合でも、打球への初動、処理速度、送球のスピードと正確性、捕球の位置は……と、見つめ直せば、結局は自分たちが「セーフ」とコールされる状況をつくり出してしまったともいえます。

それらの理由から塁上の判定に文句をつけることはまずないです。一番悔しい思いをしているはずの選手たちも、少なくとも私の前では審判を批判するようなことを口には出しません。

それにしても、今大会は優勝候補といわれていた強豪校が次々と序盤に姿を消しました。今春センバツから導入された低反発バットの影響でしょう。これについてはまた別の機会に詳しく書きますが、携わっている身としては、高校野球がもっと面白くなりました。

長打が難しくなった分、攻撃は小技を駆使して堅守に徹すれば、どこの学校が相手でも勝てる可能性が出てきたからです。テレビで観戦して、戦略と指導法を練りながらワクワクしています。

📝「神がかっている」甲子園に旋風を起こした大社“雨中の名物練習”昭和デーとは…492球を投げたエース馬庭優太の呟き「不思議な時間だった」
https://news.yahoo.co.jp/articles/afc86b26bb87a1a00ff9dd8ec117b9bf6bc54eab?page=1

すっかり雨は上がっていた。勝利した神村学園(鹿児島)の校歌にあわせて、手拍子が鳴る。一塁側のアルプス席を埋めた大社の大応援団からだった。勝ち負けではなかった。健闘をたたえあう。この夏、100周年を迎えた甲子園球場は、温かいハーモニーに包まれた。

一塁ベンチ前で大社の選手たちが一列に並ぶ。背番号1の馬庭優太は、顔をくしゃくしゃにした。ナイター照明に照らされた空を見上げ、あふれる涙をこらえていた。

「勝ちたかった。でも、すごく長い夏だったし、すごく楽しかった」。いろんな感情が頭の中を渦巻いていた。

エース馬庭が3番手で救援「俺が流れを変えてみせる」
 
その時は、2-2の5回にやってきた。無死一、二塁。延長タイブレーク2試合を含む3回戦までの全3試合を1人で投げ抜いてきたエースが、3番手での救援を告げられた。「俺が流れを変えてみせる」。 

雨の中、小走りでマウンドに向かった。球場全体がこの左腕の出番を待っているかのような空気だった。この日一番の拍手で迎えられた。

ただ、エースの登板は予定より少し早かった。主将で捕手の石原勇翔は言う。

「5回までなんとか馬庭以外の投手で乗り切って6回から馬庭に託す。そんなゲームプランを描いていました」

「疲れはなかった」と言う馬庭も、疲労の色は隠せなかった。初球の131キロが浮く。2球目の134キロも外に外れた。追い込んでからもファウルで粘られる。7球目。打ち取ったと思われた打球は、併殺を狙った二塁手の失策に。1点を勝ち越された。

逆転を信じて9回まで…もしかしたら
 
7回に四球から4連続長短打を浴びて4点を失い、8回にも1点を奪われた。最速141キロの直球は影を潜め、変化球も浮く。昨夏4強の神村学園は甘い球を逃してくれなかった。

「粘れなかった」と肩を落としたが、限界にきていた。

8回、適時打を浴びた直後。カバーに回っていた本塁後ろからマウンドに戻る時、ベース付近に落ちていた捕手のマスクを左手で拾おうとした。が、つかめない。雨を吸ったグラウンドにポトリと落ちた。もう握力はほとんど残っていなかった。それでも、「最後は気力を振り絞った」。逆転を信じ、9回まで投げきった。

仲間も意地を見せる。2-8の9回、2番藤江龍之介の内野安打や3番石原の死球などで1死満塁。好機が広がるにつれ、アルプス席の応援に合わせ、バックネット裏の観客席からも手拍子が送られていく。1人また1人と増え、次第に大きくなっていく音が選手の背中を押す。もしかしたら――。

しかし、相手はさすがだった。動じない。最後は内野ゴロで併殺を奪われ、夏が終わった。

出雲大社に参拝。32年ぶりの聖地へ
 
106回目の夏はまばゆかった。第1回の地方大会から皆勤出場している大社は、全国に15校しかないうちの1つ。選手のほぼ全員が地元・島根の出身。「日が沈む聖地出雲」の周辺で育った。

大会前、全員で出雲大社に参拝した。選手1人ひとりが持つお守りには、神話の舞台でもあるパワースポット「稲佐の浜」の砂が入っている。それをバックにしのばせ、32年ぶりに夏の聖地へ乗り込んだ。

1回戦の相手は、選抜大会の準優勝校で地元兵庫の報徳学園。大会屈指の右腕・今朝丸裕喜の不安定な立ち上がりを狙う。1回に足技を絡めて2点を奪い、流れを引き寄せた。3-1。アウトを一つ取る度に、スクールカラーの紫色がアルプス席で揺れた。

優勝候補を倒し、大社の名は一気に広まった。大会前、目標は「ベスト8」と言っていた選手たちも驚きを隠せなかった。

「いろんな人からおめでとうと言われて。知らない人からも。その反響の大きさに、『俺たちはすごいことをしたんだな』とみんなで言い合っていました」。石原は苦笑いを浮かべた。SNSのフォロワーも一気に増えた。快進撃は止まらない。

雨中の名物練習「昭和デー」とは
 
2回戦で創成館(長崎)を延長10回タイブレークの末に5-4で破ると、3回戦は同じく第1回大会から出場する早稲田実(西東京)と顔を合わせた。ともに満員に膨れ上がったアルプス席。試合前から異様な雰囲気に包まれた一戦もやはり、延長11回までもつれた激闘だった。

「神がかっている」。土地柄もあり、勝つたびに、そんな言葉がついて回った。

もちろん、「神頼み」もある。しかし、そこにいたるまでの確かな練習があった。チームには「昭和デー」と呼ばれる雨中の名物練習がある。今年4月29日の「昭和の日」。下級生中心の練習中に雨が降ってきたが、泥まみれになって続けた。それを見た3年生たちも「自分たちもやってみたい」。その後は毎月のように、練習中に雨が降ると「今日は昭和デーだ」。雨の中、1時間ほどグラウンドでノックをするようになった。石飛文太監督も一緒に泥まみれになる。遊撃手の藤江は言う。「あれを乗り越えた自分たちなら大丈夫と思えるんです。自分たち野手が、馬庭をもり立てるんだという思いでやってきました」

その精神力は、大舞台でも生きた。早実戦の11回の攻撃直前。無死一、二塁から始まるタイブレークで、石飛監督は選手を集めて言った。「バントを決められる自信がある者はいるか?」

背番号12の安松大希が手を挙げる。「はい、三塁側に決めてきます」

エース馬庭の492球と初の全国ベスト8
 
この夏、島根大会も通じて初出場の2年生は、落ち着いていた。三塁線ギリギリに転がし、バント安打を決めた。直後、無死満塁から馬庭がサヨナラ打を放って試合は決した。

安松は打撃が苦手だ。ただ、バントは「誰よりもうまくできる自信があった」。中学まで右打ちで、高校から両打ちに挑戦した。左打ちの感覚に慣れるため、ひたすらバント練習を繰り返した。フリー打撃で周りが快音を連ねる中でも、こつん、こつんと。「三塁側の方がボールを長く見られるから、やりやすいんです」

前夜、ミーティングでのトレーナーが説いた試合中の心構えも頭に残っていた。

「蚊に刺されるということは、古い血を吸ってくれて体内がきれいになるということ。逆にありがたいと思えるように」。何事もポジティブにとらえようという例えだった。この試合、仲間のミスで失点していた。安松は試合に出ていなくても、プラスに考えていた。

馬庭は4試合で492球を投げた。そんなエースを仲間が支え、試合を重ねる度に、成長していった。甲子園での夏1勝を63年ぶりに挙げたチームは、107年ぶりの2勝目、そして、初の3勝で全国の8強まで駆け上がった。

濃厚な9日間だった。馬庭はぽつりと言った。「不思議な時間だった」。歴史を動かした仲間たちと抱き合うと、また涙があふれてきた。

📝甲子園出場監督5人を直撃「7回制の導入どう思う?」 現場から出たリアルな賛否、ユニークな発想も
https://news.yahoo.co.jp/articles/0a202f218d88739d74cec23dba349fce8312ee31

木更津総合五島監督「ちょっといい投手が出てきたら…」

夏の甲子園は19日に準々決勝4試合が行われるが、出場校の監督の間では反対意見も含めてかんかんがくがくの議論が巻き起こっている。

高野連が去る2日、熱中症対策として将来的な導入の検討を明らかにした「7回制」のことだ。

前回大会から五回終了時に10分のクーリングタイムを設けるなど、熱中症対策を取っているものの、それでも連日、脱水症状により足がつる選手が続出。従来の9回から7回にすれば、それだけリスクが減るのは道理ではある。

しかし、多くの監督や球界関係者から「7回制は果たして野球なのか」と反対意見が続出。困惑の声も多い。木更津総合(千葉)の五島卓道監督(70)もそのひとりだ。

「私なんて『七~九回が本当の勝負だ!』と指導者の方々に言われてきて、選手に『3打席回ってくる間に対策を考えろ』と教えてきた身としては、どうすればいいんですかねえ(苦笑)。ちょっといい投手が出てきたら7イニングなんてすぐですよ」

他の監督たちはどう考えているのか。

早実和泉監督「想像がつかない」、興南我喜屋監督「選手のレンタルはどうか」

早実(西東京)の和泉実監督(62)は「7回制は想像がつかないですね」と、こう続ける。

「八回と九回がないんでしょ? うーん……例えば、それなりに良い投手が3人くらいいて、2イニングずつ投げてこられたら、なかなか打てないですよね。まあ、まだ導入されたわけではないですが……」

興南(沖縄)の我喜屋優監督(74)は「好投手が多ければいいが、部員が少ない学校は不利になるのでは……」と前置きし、ユニークな持論を展開する。

「年々、学校数が減り、地方大会では何校かの連合チームも出てきている。だから、高校野球も社会人野球のように、補強選手を導入してはどうか。いわゆる、選手のレンタルです。例えば、複数の地区の選手で構成されたチームが甲子園に出場すれば、それだけ多くの地区が盛り上がるじゃないですか。そうやって、いろいろな角度から考えていくのも必要だと思います」

智弁学園小坂監督「僕は賛成です。ただ……」

智弁学園(奈良)の小坂将商監督(47)は反対に「強いチームが勝つとは限らない」と、自らの経験からこう話す。

「去年まで2年間、すでに7回制が導入されているU18W杯のコーチをさせてもらいましたが、とにかく試合展開がめちゃくちゃ早いんですよ。9回制だったら先発が後半バテて相手打線につかまることもありますが、7回ならそうそうバテない。こうなると好選手が多いからといって、油断はできなくなる」

小坂監督はそんな7回制について「賛成」の立場だ。「今でも投手の球数制限とかありますよね? 7回制なら、それもある程度はクリアできる。連盟の方々が導入すると言うならば、僕は賛成です。ただ……甲子園は各地方からの応援団が来るじゃないですか。勝てばいいですが、7イニングであっさり終わって帰る、というのは可哀想というか、ちょっとどうなのかなという気はしますけどね」

先を見据えている監督もいる。聖カタリナ(愛媛)の監督に就任する前は、地元の実業家だった浮田宏行監督(53)は、こう話す。

「企業が生き残れるかどうかと一緒なんですよ。これまでさまざまな社会情勢の変化がありましたが、優秀な企業は、そこにうまく対応して生き延びている。低反発のバットへの対応だってそうです。7回制が導入された時点で、『こんなの野球じゃない』なんて言っても始まらない。導入時点で、7回制の野球が出来ていないといけないんです。変化にすぐに対応できるよう、準備が出来ていないといけないんです」

前出の和泉監督も言う。「近年の高野連は球数制限にしろタイブレークにしろ、熱中症対策を始めたなあと思ったら、すぐに導入している印象がある。7回制だって、案外早く決まるのではと予想しています。まあ、それに対して僕らはどうこう言う立場じゃない。7回制が決まったら決まったで、生徒が野球を楽しめる環境をつくるのが現場をあずかる僕らの役目ですから」

現場からの反対意見が多かろうが、7回制は予想以上に早く実現しそうな雲行きだ。

📝命懸けの灼熱甲子園 出場校それぞれの熱中症対策…水分、塩分、漢方、体脂肪、プール
https://news.yahoo.co.jp/articles/508d3f43a6eb43df890d41cea0be7ae2e2dc11ac

選手が熱中症を訴えない日はない今夏の甲子園

開会式で花巻東の選手が体調不良を訴え、「入院が必要」と診断されて始まった今夏の甲子園。カラスが鳴かない日はあっても、選手が熱中症を訴えない日はない。

去る10日は宮崎商の遊撃手兼リリーフ投手の中村奈一輝(3年)が守備中に足がつり、登板できなくなった。やむを得ず中京大中京(愛知)打線につかまり始めた先発投手を引っ張ったが、逆転打を浴び、初戦敗退の悲劇である。

高野連も五回終了時に10分間のクーリングタイムを設けるなどの対策を取っているものの、いかんせん、甲子園のある兵庫県は7日の開会式から最高気温が35度を下回った日がない。熱中症アラートがガンガン鳴りまくっているが、グラウンド上の体感温度はそれ以上だろう。

■「大事なのはちゃんと飲むところを見ること」

各校はどのように対策を取っているのか。鶴岡東(山形)の阿部部長は「極端に変わったことはしていませんが」と、こう続ける。

「こまめな水分補給、首を冷やす、経口補水液を飲む、塩をなめる……などですね。例えばスポーツドリンクは甘いので、口直しに水を飲みたくなるじゃないですか。その時も水だけだと塩分が取れないので、塩をひとなめさせるようにしています」

練習中に水を飲んではいけない、なんてのは過去の話。どの学校も水分補給の大切さは常識である。阿部部長が言う。

「ただ、選手も試合に入り込んじゃうと水分補給を忘れることがあるんです。だから我々大人が声がけをしている。特に守備中に運動量が多いバッテリーは、イニングが終わったら必ずベンチで監督の近くに座らせ、水と塩分を取らせています。あとは漢方ですね。OB会の方に教えてもらったものを朝食後や試合なら五回終了時に飲ませています。これが効くんですよ。『これ飲んだら足つらないから!』と言って飲ませているので、プラセボ効果(まったく薬の効果のない薬を飲んでも効果が出てしまうこと)もあるかもしれませんが(笑)。大事なのはちゃんと飲むところを見ること。以前、試合中に足をつる選手が続出したことがある。後で聞いたら、漢方を飲み忘れていた。だから『飲めよ』と言いっぱなしではなく、ちゃんと飲むところを確認するようにしています」

創成館(長崎)の中村部長は「うちは寮があるので、食事や睡眠などの時間配分は大事にしています」と、こう続ける。

「普段の練習で言えば、グラウンドの横に大きめの、子どもが遊ぶようなビニールプールを置いています。『おまえら、暑くなったら飛び込めよ!』って。みんなザブンザブン飛び込んでいますよ(笑)」

掛川西(静岡)では、水分補給の管理を徹底してきた。牧野部長が言う。

「水分補給は取り忘れたり、時間が押して飲めなかったりする子もいる。だから、お互いに水分を取っているかを確認させるように努めてきました。現在はその都度、学年ごとに報告をさせています。選手が互いに水を飲んでいるところを確認し合い、『1年、飲み終わりました』『2年、飲み終わりました』という感じですね。これは2月からやらせています。それでも熱中症かな? というケースもありますし、不安がある子もいるでしょう。でも、倒れて救急車で搬送された……という子はひとりも出ていません」

■体重を落としたら…

選手も自分自身で考え、熱中症にならないように工夫する者もいる。

今秋のドラフト上位候補といわれる神村学園(鹿児島)の正林輝大(3年)は「体脂肪」に着目していた。

「去年、甲子園に出た時に1回か2回、足がつったんです。そこで大事だと思ったのが体脂肪。僕の場合は常に12~13%を維持しています」

ただ、木更津総合(千葉)との初戦では脱水症状で両足がつってしまった。

「県大会が終わってから少し体重が増えたので落としたら、体脂肪まで落ちちゃったんですよね……。今は84キロです」

熱中症は下手をすれば命にも関わる。球児たちが無事、大会を完走できることを祈るばかりだ。

☟暑さ対策の「7イニング制」は監督の多数が反対 究極の一択は「ドーム化」
https://news.yahoo.co.jp/articles/bd84ead35ac332124ac8fdac15fc59f394b4b2d0

第106回全国高校野球選手権大会の熱戦も佳境に入ったが、今大会も連日の酷暑が容赦なく選手たちに襲いかかっている。足がつる選手、担架で運ばれる選手、集中力を欠いた凡ミスも後を絶たず、選手の健康面が例年以上に心配された。抜本的改革が望まれる中、日本高野連は7イニング制導入の協議に入ったが、現場からは反対意見が多く、足並みはそろいそうもない。何か名案はないのか…。出場校の監督に見解を聞いた。

クーリングタイムや給水、白スパイク解禁などアルプス席を含めてこれまでさまざまな暑さ対策が講じられてきたが、もはや一時的な工夫だけでは〝熱波〟を防ぎきれなくなってきた。今大会は第3日までを3試合制とし、日中の高温の時間帯を避け、第3試合をナイターで行う2部制を実施。終了時間は午後9時半を回った。将来的な本格導入に向けてのテストケースだったが、大幅に暑さを回避できるとはいえず、4試合制で2試合ずつ間をあければ、終了時間はさらに遅くなる。

夏休みの時期は動かせず、球児たちの甲子園へのこだわりは強い。そんな中で日本高野連は7イニング制の導入を議論するワーキンググループを設立した。球数制限と同様に試合時間の短縮で選手の負担を軽減しようというものだが、現場の監督からは反対意見が目立ち、大阪桐蔭・西谷監督は「個人としては9回までやらせてもらいたい気持ちは強く持ってます。子供たちの大事な3年間の1試合を短くする必要はないし、発表の場でもあるので少しでも出場機会を与えたい。戦い方も全然変わる。暑さが大変な状況になっているけど、それを踏まえた上で他にも手だてがあるんじゃないか、イニングを減らすことではないのでは…」と私見を述べた。

南陽工・山崎監督も「絶対9イニング。こちらが9回を6試合戦えるだけの選手を鍛えるべきと思う。暑いからといって音を上げるべきじゃないし、暑かったらそれなりに鍛えなきゃいけない。開始時間をあけて工夫するのは素晴らしい取り組み。選手は割と大丈夫でも高校野球はいろんな方々に支えられている。サポートしてくれる方々やスタンドのお客さん、そういう方々は鍛えていないですから。イニング短縮になると野球自体が変わってくる。進歩しない」と言い切った。

明豊・川崎監督も「9イニングある方が選手を使ってあげられる。7イニングだと(ベンチ入りする人数が)20人もいるのかって話になる。健康第一だけど、暑さに耐えるように準備していくのもスポーツの良さだし、環境にどう対応していくか頭を使うのもスポーツ」と現行を維持できるとみている。

では他に手だてはないのか…。西日本短大付の西村監督は「ベンチ入り人数を25人にしたら負担が減るし、選手の生かし方も変わる」と登録メンバー増を提案。また、ある高校の監督は「歴史があるので場所は変えられないと思うし、時期をずらすのも難しい。となるとドームにするしかないんじゃないですか。おカネをかけても生命が大事じゃないですか。何があるか分かんない。思い切りよくやらないといけないと思います」と甲子園球場をドーム化し、空調設備を整えるしかないとの考えを明かした。

こうなると高野連ではどうしようもない。井本亘事務局長は「2部制も7イニング制も協議、検証していく。遅い時間まで試合をやらせるといろんな声があるし、7イニングは現場の反対意見がある。ただ、誰かが決めないといけない。ドーム化についてはこっちで決められることではなく、阪神さんの話になる」との見通しを示した。

いずれにしてもドラスチックな改革に迫られている。夏開催を継続するならもはや「究極の一択」しかないのかもしれない。
2024/08/20(火) 22時19分35秒 No.1333 編集 削除