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⚾今日の和歌山大会試合結果(2回戦)
8日目第1試合 紀央館-串本古座 8:30?~11:11
一二三四五六七八九十計HE
紀 央 館200010102 661
串本古座002000000 271
8日目第2試合 和歌山工-日高中津 11:50?~14:51
一二三四五六七八九十11121314151617181920計HE
和歌山工01001000022 694
日高中津00001100021 572
⚾明日の和歌山大会組み合わせ(9日目 3回戦)
☆☆☆ 08:30~ 近大 新宮-和歌 山東
☆ 11:00~ 初芝 橋本- 熊 野
☆☆☆ 15:00~ 田 辺 -智弁和歌山
☟”岐商対決”は1回裏に雨天中断→継続試合に 19日の第3試合として実施へ
https://news.yahoo.co.jp/articles/e0494f718b18802f5ac79471af728ce80a1be600
◇18日 全国高校野球選手権岐阜大会2回戦 市岐阜商―県岐阜商(ぎふしん長良川球場)
第2試合の”岐商対決”市岐阜商―県岐阜商は、1回裏2死一、二塁で雨天中断を挟み、継続試合が確定した。岐阜県高野連は、同試合は19日に同球場の第3試合として行うことを発表した。
この日は午前の雨の影響で、第1試合を45分繰り下げて午前9時半に開始。雨天中断なく第1試合を終えたが、午後1時開始の第2試合では1回裏から、投手が足を滑らせるほど激しい雨が降り始めた。午後1時10分に雨天中断となり、約40分後に継続試合が発表された。
📣継続試合の案内
https://ghbf.asfsite.jp/news/entry-7731.html
長良川球場の第2試合(県立岐阜商業対市立岐阜商業)は1回裏2死12塁の状況で継続試合となりました。
この試合は、19日(日)長良川球場の第3試合となります。第3試合のみ継続試合のため、無料試合となります。
📝バントをおろそかにせず、もっと重点的な練習を 高嶋仁の目
https://news.yahoo.co.jp/articles/eb8a04e373332166e002c0bfde2fc28e4ef35b68
(18日、第108回全国高校野球選手権和歌山大会2回戦 和歌山工6―5日高中津=延長十一回タイブレーク)
好勝負になるだろうとの予想通り、今大会初の延長タイブレークとなり、見応えがありました。全体の試合の流れは和歌山工でしたが、日高中津が粘って追いつき、点の取り合いのおもしろさを感じられました。ただ、両チームともに、点に直結しないものも含めて、攻撃や守備でのミスが目立ったのは残念でした。
和歌山工は、内野手の一塁への悪送球や、走者を塁間で挟んだあとの悪送球がありました。
一方、日高中津は二回、1死三塁の好機で打者は初球を狙って内野フライで倒れました。スクイズの選択もあったし、球を絞って待ってもよかったと思います。
延長十一回の1死満塁の好機に、スリーバントで失敗しましたが、もっと早いカウントの時からスクイズに入ってもよかったと思います。
5回まで投げた和歌山工の先発、脇徹馬投手(1年)はストライクを取れるのがいい。これからが楽しみな投手です。遊撃手から3番手として継投した吉田凌大投手(3年)もボールに切れがあって制球力もあり、センスのよさを感じました。日高中津の札辻浩太朗投手(3年)も球が重そうで好投しました。
この試合に限らず、バントで簡単にフライを上げたり失敗したりする場面が気になっています。高校野球は手堅くバントを成功させることが大切。もっと重点的に練習してほしいと思います。
☝長期の体調不良のりこえ、両親の支え力に 紀央館・西綾月投手が好投
https://news.yahoo.co.jp/articles/3f44136fa2bf6767659ee12c68ef448f6dff417a
(18日、第108回全国高校野球選手権和歌山大会2回戦 紀央館6―2串本古座)
紀央館のエース、西綾月投手(3年)は、マウンドに上がるたびにグラウンドへ一礼した。「やっとプレーができる」。野球ができることへの感謝を込めた。
1年生の6月、練習試合で内野を守っていたとき、頭がぼーっとし、気分が悪くなった。熱中症の疑いでベンチに下がった。
それから、体調に異変が出るようになった。息が上がると、不安に襲われた。練習だけでなく、学校にも行けなくなった。一日中、ベッドで横になって過ごす日が続いた。
「野球がしたい。学校に行かなくちゃ」。
焦っても、体は思うようについてこなかった。両親は「ゆっくりでいいよ」「マイペースで行こう」と声をかけ、見守ってくれた。
1年生の冬から、少しずつ登校できるようになった。練習に戻ったのは、2年生の秋、新チームになってからだった。投手の練習も再開し、1イニングずつ投げる回数を増やしていった。9回を投げ切れるようになったのは、3年生の春。最後の夏の大会は、エースナンバーを背負った。
この日の試合では、足を大きく上げるゆったりとしたフォームから、低めに球を集めた。直球は120キロ台。それでも、変化球をコーナーに集め、打者のタイミングを外してフライに打ち取った。
アウトを取るたび、野手に笑顔で声をかけた。「待っていてくれた仲間の期待に応えたかった」
ピンチを迎えると、帽子のつばの裏に目を落とした。そこには、両親への感謝を込めて書いた「魂」の文字があった。見るたびに、力が湧いてくる気がした。九回、最後のアウトを取ると、何度も拳を握った。2年間の悔しさを晴らすように、大きな声でほえた。
「支えてくれてありがとう。次の試合もがんばるよ」。両親に、そう伝えるつもりだ。
📝高校野球兵庫大会、5回戦8試合の組み合わせ決まる 20日に4会場で実施
https://news.yahoo.co.jp/articles/931c0d9134b6a40d52ddd0f53ac8b03c6a6c237a
第108回全国高校野球選手権兵庫大会第12日の18日、第13日(20日)に予定される5回戦の組み合わせ抽選があり、全8試合の会場、開始予定時刻が決まった。組み合わせは次の通り。
【ほっともっと神戸】
10・00 小 野-神戸国際大付
13・00 西 脇 工-神院大付
【明石トーカロ】
10・00 社 -市 尼 崎
13・00 滝川第二 -東 播 磨
【高砂】
10・00 報 徳-明 石 商
13・00 三田松聖 -県神戸商
【姫路市ウインク】
10・00 加古川西 -東洋大姫路
13・00 仁 川-須磨学園
💢郁文館ベンチに「助監督」ワタミ会長 「気を抜いちゃだめ」声かけも
https://news.yahoo.co.jp/articles/76e0f27f7f6f501f1c9af7152323c594cd5062ec
(18日、第108回全国高校野球選手権東東京大会4回戦 郁文館13―3日比谷=六回コールド)
郁文館の理事長で、ワタミの会長兼社長の渡辺美樹氏が、ユニホーム姿でベンチに入り、選手を応援した。「18日のみ」の助監督として、17日付で都高野連に届け出ていた。
渡辺氏は、茨城の常総学院を春夏6度の甲子園に導いた佐々木力監督を起用するなど、野球部の育成に力を入れてきた。「毎年良いチームに育ててくれている」と語る。
ベンチに入るのは、この日が初めて。「気を抜いちゃ駄目だよ」と選手に声をかけた。
チームは13点をあげて勝利し、19日に予定する5回戦に駒を進めた。渡辺氏も、今度はスタンドで「応援したい」と話した。
📝星稜の「9回9得点」を上回る衝撃も 地方大会で本当にあった“ありえない大逆転劇”
https://news.yahoo.co.jp/articles/63162cbcdc44c79329a356d15fde3f58bc191b72?page=1
甲子園の記憶に残る名勝負の裏で、地方大会にはさらに荒々しい逆転劇が刻まれている。
テレビの全国中継がなく、語り継がれる機会は限られる。そんな地方大会にこそ、本大会以上の大どんでん返しが刻まれている。8点差、9点差、さらには9回裏10得点。敗色濃厚の状況から、試合そのものをひっくり返したチームがあった。地方大会で本当にあった、まさかの大逆転劇を振り返ってみたい。【久保田龍雄/ライター】
みんなを信じ、無心で投げた
序盤の8点差をひっくり返し、伝統の逆転劇を見せつけたのが、2004年のPL学園である。
大阪大会準決勝、大商大堺戦。先発した3年生エース・中村圭が3回途中に6失点でKOされると、急きょリリーフした1年生・前田健太(現・楽天)も準備不足から制球が定まらず、PL学園は0対8と大きくリードされた。
PL打線も黙っていなかった。5番・吉原尚宏の2打席連続本塁打、4番・中倉裕人主将のソロなどで反撃し、7回までに3点差に迫った。前田は回を追うごとに調子を上げ、6、7回を無失点で切り抜ける。そして、6対9の8回だった。
PLは連打と四球で無死満塁のチャンスを作ると、中倉の三遊間2点適時打で1点差に迫る。さらに、この日2本塁打の吉原がチームプレーに徹し、初球を投前にバント。これが三塁悪送球を誘い、ついに9対9の同点に追いついた。勢いに乗ったPL打線は止まらない。この回、7連打を含む10長短打を集中し、大量12得点で勝負を決めた。
終わってみれば18対10の大逆転勝利。8回に自ら勝ち越し打を放った“桑田真澄2世”前田は、「きっと逆転してくれると、みんなを信じ、無心で投げた」と会心の笑みを浮かべた。
前田は延長15回引き分け再試合となった大阪桐蔭との決勝でも、前日15回を投げ抜いた中村のあとを受けて先発し、13対7で完投勝利。“持っている男”が、PL学園を2年連続の甲子園へ導いた。
劇的なサヨナラ勝ち
0対8と敗色濃厚の9回裏に怒濤の猛攻で9点を挙げ、奇跡の大逆転勝ちを演じたことで知られるのが、2014年石川大会決勝の星稜である。
小松大谷戦でのミラクル劇は、米紙が「最もワイルドな9回」と報じるなど、海外で大きな反響を呼んだ。
その9点を上回る10点を9回裏に挙げ、さらにワイルドな大逆転勝利を実現したチームがある。2002年の中津北だ。
大分大会2回戦、緒方工戦。中津北は2回、エース・上野孝太郎のソロ本塁打で先制した。しかし、3回に追いつかれ、4回に勝ち越しを許す。さらに2点ビハインドの9回には、激しい雨の影響で上野が6四球と制球を乱し、一挙7失点。5対14とリードを広げられ、勝負は決まったかに思われた。
ところが、降りしきる雨は、その裏に中津北へ味方する。8回まで要所を締めていた緒方工・衛藤貫一の制球が乱れ、3四球で2死満塁。9番・山内大樹が右前へ2点適時打を放つと、さらに5連続四球で3点差まで詰め寄った。なおも攻撃は続く。6番・小川内浩二の内野ゴロでゲームセットかと思われた直後、幸運な敵失で2点差となった。
そして、12対14の2死満塁。前の打席で2死目を取られた7番・草野太郎が打席に入る。「四球でも何でもいいから繋げよう」と気迫を前面に出すと、左越えへ走者一掃の二塁打を放った。
15対14。中津北が9回裏に10点を奪い、劇的なサヨナラ勝ちをおさめた。驚異的な粘り腰に、岐部和正監督は「点差に選手が動揺せず、最後まで粘り、繋いだ結果でしょう」と感無量だった。
コールドまであるんじゃないかと
コールド負け寸前の9点差をひっくり返し、大逆転勝利をおさめた記憶も新しい。昨夏の聖望学園である。
埼玉大会5回戦、大宮北戦。聖望学園は先発の背番号10・大渕祐輝が初回からつかまった。先頭の延原孝介にいきなり左中間二塁打を許すと、長短打などで3点を失う。なおも2死一塁で、7番・柴田大悟に2ランを浴び、5点を先行された。
その裏、聖望学園は3番・大羽達也の適時打で1点を返したが、2回にも2番手投手が2失点。相手悪送球で2点を返した直後の4回にも、3、4番手の2投手が計5点を失い、3対12と大きく引き離された。
あわやコールド負けの危機である。ここから聖望学園の自慢の打線が爆発する。
4回裏に6安打を集中して5点を返すと、7回に3点を挙げ、ついに1点差まで追い上げた。4番手・鶴渕翔大も5回以降の3イニングを無安打無失点に抑え、チームに良い流れを呼び込んだ。
11対12の8回1死二、三塁。1番・近藤翼の中前適時打で、ついに逆転に成功する。8回から登板したエース・中村紀翔は2イニングをパーフェクトに抑え、聖望学園が13対12で逃げ切った。
九死に一生を得て勝利をつかんだ浮中久生監督は、「とにかく大宮北打線は凄かった。本当に追い込まれてコールドまであるんじゃないかと思っていた。ホッとしています」と振り返った。
エースに無理をさせず、強力打線で奇跡的な大逆転劇を演じた聖望学園は、埼玉県勢で唯一の夏の甲子園出場経験校として8強入りを果たした。しかし、準々決勝では叡明に1対8で7回コールド負け。2試合続けて奇跡を起こすことはできなかった。
高校野球のむき出しの魅力が詰まっている
ほかにも、信じがたい逆転劇はある。
1998年秋田大会決勝では、5回終了時点で秋田商に6対16とリードされた金足農が、12対16の9回に5点を挙げて大逆転。17対16で3年ぶりの甲子園出場を決めた。
2017年静岡大会2回戦では、3回終了時点で静岡大成に2対14とリードされた磐田東が、12点差を跳ね返して16対15で勝利している。
大差がついた時点で、普通なら試合の流れは決まったように見える。地方大会では、1つの四球、1つの失策、1本の長打から空気が一変する。
甲子園への距離、あるいは夏が終わる恐怖が、選手の体を動かし、ベンチを動かし、時には相手の心まで揺らす。
地方大会の大逆転劇は、単なる珍事ではない。追い込まれた球児たちが、最後の最後で夏を手放すまいとした証しである。スコアだけを見れば荒唐無稽でも、そこには高校野球の一番むき出しの魅力が詰まっている。
📝高校野球で「詰まっても内野の頭を超えればヒットになる」聖域は消えた…!? 強豪校が外野を10m前進させる“残酷な理由”
https://news.yahoo.co.jp/articles/72e05b7ea5defc64f41a1282ac721276c76ad726?page=1
2024年の春から高校野球に導入された「新基準バット」。その影響は、単に飛距離が落ちたという言葉では済まされない。高校野球の構造そのものを激変させるインパクトがあった。
飛ばないバットはいかにして甲子園の風景を変え、球児たちの本当の実力を炙り出しているのか。ここでは、発売前重版が決まるなど、野球ファンの大きな注目を集めている『 システムで読む甲子園 25年分のデータで解き明かす「勝利と成長」の条件』 (カンゼン)の一部を抜粋。データが示す高校野球の最新戦術を紹介する。
低反発バットが変えた「勝ち方以外」の風景
まずは、打球の“種類”が変わり、フライの安心が消え、ライナーが正義になる。
「飛ばない」という言葉は、しばしば距離の話として語られる。だが、低反発バットが現場にもたらした本質的な変化は、飛距離ではない。打球の“種類そのもの”が、報われなくなったことにある。
金属バット全盛期には、多少差し込まれても外野の頭を越える打球が生まれた。芯を外しても、フラフラと上がった打球が野手の間に落ちる。「完全なミスではない当たり」が、ヒットとして計上される余地があった。しかし、低反発環境では、その状況が消えた。中途半端なフライは、ほぼ確実にアウトになる。詰まった打球は、野手の正面に収まりやすい。この変化は、打者の発想を静かに追い詰めていく。フライで得点を稼ぐ野球から、ライナーやゴロで崩す野球へ。「芯で上げる」より、「芯で押し込む」。角度よりも、初速と質感が問われるのだ。
結果として、打撃指導の言葉も変わった。「角度をつけろ」よりも、「潰されるな」「前で差し込まれるな」「低く、強く」。バットが変えたのはスイングの形ではない。“良い当たり”という評価基準そのものなのである。
外野は前へ 消えたポテンヒットゾーン
次に、守備位置が“半歩”動き、外野が前へ、内野が攻める。打球が伸びにくくなると、守備の意識も自然に変わる。その変化は、極端なシフトとして現れるわけではない。だが、半歩の違いが、試合の密度を確実に変えていく。外野手は、深い位置での「万が一のケア」よりも、前の打球への反応を優先する。ワンヒットをツーベースにしない。むしろ、ワンヒットを“一塁で止める〞ことが守備の価値になる。
また、かつての甲子園において、外野手は常に「恐怖」と戦っていた。金属バット特有の、詰まっても伸びる打球。打ち損じがスタンドまで届いてしまう理不尽さ。それゆえ、外野手の定位置はどうしても深くなり、フェンス際を警戒せざるを得なかった。その結果、内野手と外野手の間には、広大な「聖域(ポテンヒットゾーン)」が生まれていた。内野の頭を越えれば、それは自動的にヒットになった。しかし、新基準バット導入後、その聖域は物理的に消滅した。
「芯を食っても、フェンス直撃は稀だ」
そう確信した強豪校は、外野の定位置を5メートル、チームによっては10メートル近く前方へシフトさせた。これが何を引き起こすか。かつてなら「センター前に落ちるヒット」だった打球が、前進した中堅手の守備範囲に収まる。右中間を抜けそうな打球が、追いつかれる。
低反発バットは、単に打球速度を落としただけでなく、「ヒットになる有効面積(フェアゾーン)を物理的に狭めた」のである。2025年の優勝校打率2割4分1厘という数字は、打撃技術の低下ではなく、守備範囲の拡大によって「ヒットの定義」が厳しくなった結果なのだ。
守備は「捕る」から「止める」へ
内野では、待つ守備よりも、攻める一歩目が求められる。ゴロを捕る速さだけでなく、捕ってから投げるまでの“間”。その一瞬の差が、アウトと内野安打を分ける。
三遊間や一、二塁間の「抜けるか、止まるか」。かつて以上に、ここが試合を左右するようになった。派手な美技よりも、守備範囲と送球精度の積み重ねが、勝敗を静かに動かす。
低反発バットは、守備側にとって打球を読みやすくする一方、一つのミスを、より致命的な失点へ変換する環境を作り出した。
中継プレーが失点を防ぐ最大の武器に
次に、中継プレーが“得点装置”になり、外野の肩と判断が、点を消す。長打が減るほど、試合は「塁上の進み方」で決まる。つまり、外野手の仕事は捕球で終わらない。捕ってからの一歩目や体の向きの作り方。どこに、どの高さで、どの速度で返すか。
中継プレーは、単なる繋ぎではなく、失点を防ぐための装置になる。ここが洗練されているチームは、ヒットを打たれても点を取られない。逆に、ここが甘いチームは、一本の安打が二塁、三塁、そして得点へと膨らむ。低反発環境では、外野の肩そのものよりも、判断の速さと正確さが点数に直結する。送球は技術であり、同時に戦術なのだ。
走塁は個人技からチーム戦術へ
次は走塁だ。低反発環境では、走塁は“脚の速さの競争〞ではなく、「一塁走者がどの打球で、どこまで進むか」をチームとして判断し切る“戦術〞に変わった。
盗塁数が多いチームが強いとは限らなくなった。低反発以降、価値を持つのは「何回走ったか」ではない。どの場面で、どう進んだかである。ゴロでの一歩目。外野手の捕球姿勢を見た瞬間の判断。打球判断をベンチと共有できているか。重要なのは脚力ではなく、判断の統一だ。同じチームの中で走塁の基準が揃っていないと、得点効率は確実に落ちる。
低反発環境では、一つの進塁がその回の結末を決めやすい。だから走塁は、「速い選手が頑張る領域」から、全員で設計する戦術領域へと移行した。また、投手は逃げなくなり、四球の価値が跳ね上がり、攻め方が変わる。低反発バットは、投手に一つの安心を与える。その安心は、姿勢を変える。球威ではなく、攻め方が変わる。ストライクゾーンで勝負しやすくなる。打者の得意を避けるのではなく、弱い打球を打たせる配球へ。バッテリーは、次の塁をより強く意識する。
その一方で、四球や暴投、エラーといった自滅要素の価値は跳ね上がる。低反発環境では、与えた塁=ほぼ失点予備軍になる。投手は攻められるが、同時に、ミスを許されない立場にも立たされるのだ。 また、打者の評価軸が「結果」から「内容」に変わり、出力ではなく再現性が重視される。
打者は結果より内容で評価される時代へ
飛ばない環境では、打者評価が難しくなる。なぜなら、良いスイングをしても、結果が派手に出にくいからだ。そこで現場が見始めるのは、再現性である。毎打席、同じタイミングに戻れるか。変化球に泳がされても、形を崩しすぎないか。逆方向へ、強い打球を打てるか。追い込まれてから、どう生き延びるか。
低反発バットは、打者にとっては残酷だ。だが同時に、本当に通用する打撃の骨格を、隠しようなく炙り出す装置でもある。結果ではなく、内容。出力ではなく、構造になる。
低反発バットは、「勝ち方」だけでなく、野球を見る目そのものを変え始めているのだ。
8日目第1試合 紀央館-串本古座 8:30?~11:11
一二三四五六七八九十計HE
紀 央 館200010102 661
串本古座002000000 271
8日目第2試合 和歌山工-日高中津 11:50?~14:51
一二三四五六七八九十11121314151617181920計HE
和歌山工01001000022 694
日高中津00001100021 572
⚾明日の和歌山大会組み合わせ(9日目 3回戦)
☆☆☆ 08:30~ 近大 新宮-和歌 山東
☆ 11:00~ 初芝 橋本- 熊 野
☆☆☆ 15:00~ 田 辺 -智弁和歌山
☟”岐商対決”は1回裏に雨天中断→継続試合に 19日の第3試合として実施へ
https://news.yahoo.co.jp/articles/e0494f718b18802f5ac79471af728ce80a1be600
◇18日 全国高校野球選手権岐阜大会2回戦 市岐阜商―県岐阜商(ぎふしん長良川球場)
第2試合の”岐商対決”市岐阜商―県岐阜商は、1回裏2死一、二塁で雨天中断を挟み、継続試合が確定した。岐阜県高野連は、同試合は19日に同球場の第3試合として行うことを発表した。
この日は午前の雨の影響で、第1試合を45分繰り下げて午前9時半に開始。雨天中断なく第1試合を終えたが、午後1時開始の第2試合では1回裏から、投手が足を滑らせるほど激しい雨が降り始めた。午後1時10分に雨天中断となり、約40分後に継続試合が発表された。
📣継続試合の案内
https://ghbf.asfsite.jp/news/entry-7731.html
長良川球場の第2試合(県立岐阜商業対市立岐阜商業)は1回裏2死12塁の状況で継続試合となりました。
この試合は、19日(日)長良川球場の第3試合となります。第3試合のみ継続試合のため、無料試合となります。
📝バントをおろそかにせず、もっと重点的な練習を 高嶋仁の目
https://news.yahoo.co.jp/articles/eb8a04e373332166e002c0bfde2fc28e4ef35b68
(18日、第108回全国高校野球選手権和歌山大会2回戦 和歌山工6―5日高中津=延長十一回タイブレーク)
好勝負になるだろうとの予想通り、今大会初の延長タイブレークとなり、見応えがありました。全体の試合の流れは和歌山工でしたが、日高中津が粘って追いつき、点の取り合いのおもしろさを感じられました。ただ、両チームともに、点に直結しないものも含めて、攻撃や守備でのミスが目立ったのは残念でした。
和歌山工は、内野手の一塁への悪送球や、走者を塁間で挟んだあとの悪送球がありました。
一方、日高中津は二回、1死三塁の好機で打者は初球を狙って内野フライで倒れました。スクイズの選択もあったし、球を絞って待ってもよかったと思います。
延長十一回の1死満塁の好機に、スリーバントで失敗しましたが、もっと早いカウントの時からスクイズに入ってもよかったと思います。
5回まで投げた和歌山工の先発、脇徹馬投手(1年)はストライクを取れるのがいい。これからが楽しみな投手です。遊撃手から3番手として継投した吉田凌大投手(3年)もボールに切れがあって制球力もあり、センスのよさを感じました。日高中津の札辻浩太朗投手(3年)も球が重そうで好投しました。
この試合に限らず、バントで簡単にフライを上げたり失敗したりする場面が気になっています。高校野球は手堅くバントを成功させることが大切。もっと重点的に練習してほしいと思います。
☝長期の体調不良のりこえ、両親の支え力に 紀央館・西綾月投手が好投
https://news.yahoo.co.jp/articles/3f44136fa2bf6767659ee12c68ef448f6dff417a
(18日、第108回全国高校野球選手権和歌山大会2回戦 紀央館6―2串本古座)
紀央館のエース、西綾月投手(3年)は、マウンドに上がるたびにグラウンドへ一礼した。「やっとプレーができる」。野球ができることへの感謝を込めた。
1年生の6月、練習試合で内野を守っていたとき、頭がぼーっとし、気分が悪くなった。熱中症の疑いでベンチに下がった。
それから、体調に異変が出るようになった。息が上がると、不安に襲われた。練習だけでなく、学校にも行けなくなった。一日中、ベッドで横になって過ごす日が続いた。
「野球がしたい。学校に行かなくちゃ」。
焦っても、体は思うようについてこなかった。両親は「ゆっくりでいいよ」「マイペースで行こう」と声をかけ、見守ってくれた。
1年生の冬から、少しずつ登校できるようになった。練習に戻ったのは、2年生の秋、新チームになってからだった。投手の練習も再開し、1イニングずつ投げる回数を増やしていった。9回を投げ切れるようになったのは、3年生の春。最後の夏の大会は、エースナンバーを背負った。
この日の試合では、足を大きく上げるゆったりとしたフォームから、低めに球を集めた。直球は120キロ台。それでも、変化球をコーナーに集め、打者のタイミングを外してフライに打ち取った。
アウトを取るたび、野手に笑顔で声をかけた。「待っていてくれた仲間の期待に応えたかった」
ピンチを迎えると、帽子のつばの裏に目を落とした。そこには、両親への感謝を込めて書いた「魂」の文字があった。見るたびに、力が湧いてくる気がした。九回、最後のアウトを取ると、何度も拳を握った。2年間の悔しさを晴らすように、大きな声でほえた。
「支えてくれてありがとう。次の試合もがんばるよ」。両親に、そう伝えるつもりだ。
📝高校野球兵庫大会、5回戦8試合の組み合わせ決まる 20日に4会場で実施
https://news.yahoo.co.jp/articles/931c0d9134b6a40d52ddd0f53ac8b03c6a6c237a
第108回全国高校野球選手権兵庫大会第12日の18日、第13日(20日)に予定される5回戦の組み合わせ抽選があり、全8試合の会場、開始予定時刻が決まった。組み合わせは次の通り。
【ほっともっと神戸】
10・00 小 野-神戸国際大付
13・00 西 脇 工-神院大付
【明石トーカロ】
10・00 社 -市 尼 崎
13・00 滝川第二 -東 播 磨
【高砂】
10・00 報 徳-明 石 商
13・00 三田松聖 -県神戸商
【姫路市ウインク】
10・00 加古川西 -東洋大姫路
13・00 仁 川-須磨学園
💢郁文館ベンチに「助監督」ワタミ会長 「気を抜いちゃだめ」声かけも
https://news.yahoo.co.jp/articles/76e0f27f7f6f501f1c9af7152323c594cd5062ec
(18日、第108回全国高校野球選手権東東京大会4回戦 郁文館13―3日比谷=六回コールド)
郁文館の理事長で、ワタミの会長兼社長の渡辺美樹氏が、ユニホーム姿でベンチに入り、選手を応援した。「18日のみ」の助監督として、17日付で都高野連に届け出ていた。
渡辺氏は、茨城の常総学院を春夏6度の甲子園に導いた佐々木力監督を起用するなど、野球部の育成に力を入れてきた。「毎年良いチームに育ててくれている」と語る。
ベンチに入るのは、この日が初めて。「気を抜いちゃ駄目だよ」と選手に声をかけた。
チームは13点をあげて勝利し、19日に予定する5回戦に駒を進めた。渡辺氏も、今度はスタンドで「応援したい」と話した。
📝星稜の「9回9得点」を上回る衝撃も 地方大会で本当にあった“ありえない大逆転劇”
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甲子園の記憶に残る名勝負の裏で、地方大会にはさらに荒々しい逆転劇が刻まれている。
テレビの全国中継がなく、語り継がれる機会は限られる。そんな地方大会にこそ、本大会以上の大どんでん返しが刻まれている。8点差、9点差、さらには9回裏10得点。敗色濃厚の状況から、試合そのものをひっくり返したチームがあった。地方大会で本当にあった、まさかの大逆転劇を振り返ってみたい。【久保田龍雄/ライター】
みんなを信じ、無心で投げた
序盤の8点差をひっくり返し、伝統の逆転劇を見せつけたのが、2004年のPL学園である。
大阪大会準決勝、大商大堺戦。先発した3年生エース・中村圭が3回途中に6失点でKOされると、急きょリリーフした1年生・前田健太(現・楽天)も準備不足から制球が定まらず、PL学園は0対8と大きくリードされた。
PL打線も黙っていなかった。5番・吉原尚宏の2打席連続本塁打、4番・中倉裕人主将のソロなどで反撃し、7回までに3点差に迫った。前田は回を追うごとに調子を上げ、6、7回を無失点で切り抜ける。そして、6対9の8回だった。
PLは連打と四球で無死満塁のチャンスを作ると、中倉の三遊間2点適時打で1点差に迫る。さらに、この日2本塁打の吉原がチームプレーに徹し、初球を投前にバント。これが三塁悪送球を誘い、ついに9対9の同点に追いついた。勢いに乗ったPL打線は止まらない。この回、7連打を含む10長短打を集中し、大量12得点で勝負を決めた。
終わってみれば18対10の大逆転勝利。8回に自ら勝ち越し打を放った“桑田真澄2世”前田は、「きっと逆転してくれると、みんなを信じ、無心で投げた」と会心の笑みを浮かべた。
前田は延長15回引き分け再試合となった大阪桐蔭との決勝でも、前日15回を投げ抜いた中村のあとを受けて先発し、13対7で完投勝利。“持っている男”が、PL学園を2年連続の甲子園へ導いた。
劇的なサヨナラ勝ち
0対8と敗色濃厚の9回裏に怒濤の猛攻で9点を挙げ、奇跡の大逆転勝ちを演じたことで知られるのが、2014年石川大会決勝の星稜である。
小松大谷戦でのミラクル劇は、米紙が「最もワイルドな9回」と報じるなど、海外で大きな反響を呼んだ。
その9点を上回る10点を9回裏に挙げ、さらにワイルドな大逆転勝利を実現したチームがある。2002年の中津北だ。
大分大会2回戦、緒方工戦。中津北は2回、エース・上野孝太郎のソロ本塁打で先制した。しかし、3回に追いつかれ、4回に勝ち越しを許す。さらに2点ビハインドの9回には、激しい雨の影響で上野が6四球と制球を乱し、一挙7失点。5対14とリードを広げられ、勝負は決まったかに思われた。
ところが、降りしきる雨は、その裏に中津北へ味方する。8回まで要所を締めていた緒方工・衛藤貫一の制球が乱れ、3四球で2死満塁。9番・山内大樹が右前へ2点適時打を放つと、さらに5連続四球で3点差まで詰め寄った。なおも攻撃は続く。6番・小川内浩二の内野ゴロでゲームセットかと思われた直後、幸運な敵失で2点差となった。
そして、12対14の2死満塁。前の打席で2死目を取られた7番・草野太郎が打席に入る。「四球でも何でもいいから繋げよう」と気迫を前面に出すと、左越えへ走者一掃の二塁打を放った。
15対14。中津北が9回裏に10点を奪い、劇的なサヨナラ勝ちをおさめた。驚異的な粘り腰に、岐部和正監督は「点差に選手が動揺せず、最後まで粘り、繋いだ結果でしょう」と感無量だった。
コールドまであるんじゃないかと
コールド負け寸前の9点差をひっくり返し、大逆転勝利をおさめた記憶も新しい。昨夏の聖望学園である。
埼玉大会5回戦、大宮北戦。聖望学園は先発の背番号10・大渕祐輝が初回からつかまった。先頭の延原孝介にいきなり左中間二塁打を許すと、長短打などで3点を失う。なおも2死一塁で、7番・柴田大悟に2ランを浴び、5点を先行された。
その裏、聖望学園は3番・大羽達也の適時打で1点を返したが、2回にも2番手投手が2失点。相手悪送球で2点を返した直後の4回にも、3、4番手の2投手が計5点を失い、3対12と大きく引き離された。
あわやコールド負けの危機である。ここから聖望学園の自慢の打線が爆発する。
4回裏に6安打を集中して5点を返すと、7回に3点を挙げ、ついに1点差まで追い上げた。4番手・鶴渕翔大も5回以降の3イニングを無安打無失点に抑え、チームに良い流れを呼び込んだ。
11対12の8回1死二、三塁。1番・近藤翼の中前適時打で、ついに逆転に成功する。8回から登板したエース・中村紀翔は2イニングをパーフェクトに抑え、聖望学園が13対12で逃げ切った。
九死に一生を得て勝利をつかんだ浮中久生監督は、「とにかく大宮北打線は凄かった。本当に追い込まれてコールドまであるんじゃないかと思っていた。ホッとしています」と振り返った。
エースに無理をさせず、強力打線で奇跡的な大逆転劇を演じた聖望学園は、埼玉県勢で唯一の夏の甲子園出場経験校として8強入りを果たした。しかし、準々決勝では叡明に1対8で7回コールド負け。2試合続けて奇跡を起こすことはできなかった。
高校野球のむき出しの魅力が詰まっている
ほかにも、信じがたい逆転劇はある。
1998年秋田大会決勝では、5回終了時点で秋田商に6対16とリードされた金足農が、12対16の9回に5点を挙げて大逆転。17対16で3年ぶりの甲子園出場を決めた。
2017年静岡大会2回戦では、3回終了時点で静岡大成に2対14とリードされた磐田東が、12点差を跳ね返して16対15で勝利している。
大差がついた時点で、普通なら試合の流れは決まったように見える。地方大会では、1つの四球、1つの失策、1本の長打から空気が一変する。
甲子園への距離、あるいは夏が終わる恐怖が、選手の体を動かし、ベンチを動かし、時には相手の心まで揺らす。
地方大会の大逆転劇は、単なる珍事ではない。追い込まれた球児たちが、最後の最後で夏を手放すまいとした証しである。スコアだけを見れば荒唐無稽でも、そこには高校野球の一番むき出しの魅力が詰まっている。
📝高校野球で「詰まっても内野の頭を超えればヒットになる」聖域は消えた…!? 強豪校が外野を10m前進させる“残酷な理由”
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2024年の春から高校野球に導入された「新基準バット」。その影響は、単に飛距離が落ちたという言葉では済まされない。高校野球の構造そのものを激変させるインパクトがあった。
飛ばないバットはいかにして甲子園の風景を変え、球児たちの本当の実力を炙り出しているのか。ここでは、発売前重版が決まるなど、野球ファンの大きな注目を集めている『 システムで読む甲子園 25年分のデータで解き明かす「勝利と成長」の条件』 (カンゼン)の一部を抜粋。データが示す高校野球の最新戦術を紹介する。
低反発バットが変えた「勝ち方以外」の風景
まずは、打球の“種類”が変わり、フライの安心が消え、ライナーが正義になる。
「飛ばない」という言葉は、しばしば距離の話として語られる。だが、低反発バットが現場にもたらした本質的な変化は、飛距離ではない。打球の“種類そのもの”が、報われなくなったことにある。
金属バット全盛期には、多少差し込まれても外野の頭を越える打球が生まれた。芯を外しても、フラフラと上がった打球が野手の間に落ちる。「完全なミスではない当たり」が、ヒットとして計上される余地があった。しかし、低反発環境では、その状況が消えた。中途半端なフライは、ほぼ確実にアウトになる。詰まった打球は、野手の正面に収まりやすい。この変化は、打者の発想を静かに追い詰めていく。フライで得点を稼ぐ野球から、ライナーやゴロで崩す野球へ。「芯で上げる」より、「芯で押し込む」。角度よりも、初速と質感が問われるのだ。
結果として、打撃指導の言葉も変わった。「角度をつけろ」よりも、「潰されるな」「前で差し込まれるな」「低く、強く」。バットが変えたのはスイングの形ではない。“良い当たり”という評価基準そのものなのである。
外野は前へ 消えたポテンヒットゾーン
次に、守備位置が“半歩”動き、外野が前へ、内野が攻める。打球が伸びにくくなると、守備の意識も自然に変わる。その変化は、極端なシフトとして現れるわけではない。だが、半歩の違いが、試合の密度を確実に変えていく。外野手は、深い位置での「万が一のケア」よりも、前の打球への反応を優先する。ワンヒットをツーベースにしない。むしろ、ワンヒットを“一塁で止める〞ことが守備の価値になる。
また、かつての甲子園において、外野手は常に「恐怖」と戦っていた。金属バット特有の、詰まっても伸びる打球。打ち損じがスタンドまで届いてしまう理不尽さ。それゆえ、外野手の定位置はどうしても深くなり、フェンス際を警戒せざるを得なかった。その結果、内野手と外野手の間には、広大な「聖域(ポテンヒットゾーン)」が生まれていた。内野の頭を越えれば、それは自動的にヒットになった。しかし、新基準バット導入後、その聖域は物理的に消滅した。
「芯を食っても、フェンス直撃は稀だ」
そう確信した強豪校は、外野の定位置を5メートル、チームによっては10メートル近く前方へシフトさせた。これが何を引き起こすか。かつてなら「センター前に落ちるヒット」だった打球が、前進した中堅手の守備範囲に収まる。右中間を抜けそうな打球が、追いつかれる。
低反発バットは、単に打球速度を落としただけでなく、「ヒットになる有効面積(フェアゾーン)を物理的に狭めた」のである。2025年の優勝校打率2割4分1厘という数字は、打撃技術の低下ではなく、守備範囲の拡大によって「ヒットの定義」が厳しくなった結果なのだ。
守備は「捕る」から「止める」へ
内野では、待つ守備よりも、攻める一歩目が求められる。ゴロを捕る速さだけでなく、捕ってから投げるまでの“間”。その一瞬の差が、アウトと内野安打を分ける。
三遊間や一、二塁間の「抜けるか、止まるか」。かつて以上に、ここが試合を左右するようになった。派手な美技よりも、守備範囲と送球精度の積み重ねが、勝敗を静かに動かす。
低反発バットは、守備側にとって打球を読みやすくする一方、一つのミスを、より致命的な失点へ変換する環境を作り出した。
中継プレーが失点を防ぐ最大の武器に
次に、中継プレーが“得点装置”になり、外野の肩と判断が、点を消す。長打が減るほど、試合は「塁上の進み方」で決まる。つまり、外野手の仕事は捕球で終わらない。捕ってからの一歩目や体の向きの作り方。どこに、どの高さで、どの速度で返すか。
中継プレーは、単なる繋ぎではなく、失点を防ぐための装置になる。ここが洗練されているチームは、ヒットを打たれても点を取られない。逆に、ここが甘いチームは、一本の安打が二塁、三塁、そして得点へと膨らむ。低反発環境では、外野の肩そのものよりも、判断の速さと正確さが点数に直結する。送球は技術であり、同時に戦術なのだ。
走塁は個人技からチーム戦術へ
次は走塁だ。低反発環境では、走塁は“脚の速さの競争〞ではなく、「一塁走者がどの打球で、どこまで進むか」をチームとして判断し切る“戦術〞に変わった。
盗塁数が多いチームが強いとは限らなくなった。低反発以降、価値を持つのは「何回走ったか」ではない。どの場面で、どう進んだかである。ゴロでの一歩目。外野手の捕球姿勢を見た瞬間の判断。打球判断をベンチと共有できているか。重要なのは脚力ではなく、判断の統一だ。同じチームの中で走塁の基準が揃っていないと、得点効率は確実に落ちる。
低反発環境では、一つの進塁がその回の結末を決めやすい。だから走塁は、「速い選手が頑張る領域」から、全員で設計する戦術領域へと移行した。また、投手は逃げなくなり、四球の価値が跳ね上がり、攻め方が変わる。低反発バットは、投手に一つの安心を与える。その安心は、姿勢を変える。球威ではなく、攻め方が変わる。ストライクゾーンで勝負しやすくなる。打者の得意を避けるのではなく、弱い打球を打たせる配球へ。バッテリーは、次の塁をより強く意識する。
その一方で、四球や暴投、エラーといった自滅要素の価値は跳ね上がる。低反発環境では、与えた塁=ほぼ失点予備軍になる。投手は攻められるが、同時に、ミスを許されない立場にも立たされるのだ。 また、打者の評価軸が「結果」から「内容」に変わり、出力ではなく再現性が重視される。
打者は結果より内容で評価される時代へ
飛ばない環境では、打者評価が難しくなる。なぜなら、良いスイングをしても、結果が派手に出にくいからだ。そこで現場が見始めるのは、再現性である。毎打席、同じタイミングに戻れるか。変化球に泳がされても、形を崩しすぎないか。逆方向へ、強い打球を打てるか。追い込まれてから、どう生き延びるか。
低反発バットは、打者にとっては残酷だ。だが同時に、本当に通用する打撃の骨格を、隠しようなく炙り出す装置でもある。結果ではなく、内容。出力ではなく、構造になる。
低反発バットは、「勝ち方」だけでなく、野球を見る目そのものを変え始めているのだ。