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⚾今日の和歌山大会試合結果(3回戦)
12日目第1試合 智弁和歌山-和歌山南陵 9:01~10:49
一二三四五六七八九十計HE
南 陵0000000 063
和 智 弁020050X 790
12日目第2試合 日高-日高中津 11:35~14:05
一二三四五六七八九十計HE
日 高010100300 562
日高中津001000000 192
⚾今日の奈良大会試合結果(さとやくスタジアム)
準々決勝第1試合 郡山-大和広陵 9:04~11:14
一二三四五六七八九十計HE
郡 山1041031 10103
大和広陵1000200 387
準々決勝第2試合 天理-智弁学園 11:56~14:17
一二三四五六七八九十計HE
智弁学園002010020 581
天 理010010000 253
⚾今日の京都大会試合結果(準々決勝 わかさS京都)
準々決勝第1試合 京都外大西-北嵯峨 9:06~11:19
一二三四五六七八九十計HE
京外大西000130100 591
北 嵯 峨000000000 042
準々決勝第2試合 鳥羽-洛星 11:52~13:49
一二三四五六七八九十計HE
洛 星000000000 082
鳥 羽00012000X 360
⚾今日の滋賀大会試合結果(準々決勝)
マイネットスタジアム皇子山第1試合 近江-伊香 9:05~11:35
一二三四五六七八九十計HE
伊 香202000000 4133
近 江00020102X 591
マイネットスタジアム皇子山第2試合 綾羽-八幡 12:19~14:16
一二三四五六七八九十計HE
八 幡00000000 062
綾 羽30110101x 7140
オセアンBCスタジアム彦根第1試合 滋賀学園-米原 8:56~10:51
一二三四五六七八九十計HE
米 原000000000 010
滋賀学園01230000X 6111
オセアンBCスタジアム彦根第2試合 虎姫-草津 11:30~13:19
一二三四五六七八九十計HE
虎 姫000020010 360
草 津01002010X 451
⚾今日の岡山大会試合結果(倉敷MS)
準々決勝第1試合 岡山城東-岡山理大付 9:00~11:29
一二三四五六七八九十計HE
岡山理大010100000 261
岡山城東000001000 151
準々決勝第2試合 岡山学芸館-玉野光南 12:09~15:12
一二三四五六七八九十計HE
学 芸 館001012000 492
玉野光南011000000 260
⚾明日の和歌山大会組み合わせ(13日目 準々決勝)
☆ 09:00~ 和歌 山東- 桐 蔭
☆☆ 11:30~ 耐 久 -近大 新宮
⚾明日の兵庫大会組み合わせ(準々決勝)
HMF神戸
☆ 10:00~ 加古 川北- 社
☆☆☆ 13:00~ 明 石 商-滝 川 二
明石トーカロ球場
☆☆ 10:00~ 東洋大姫路-神戸国際付
13:00~ 報徳 学園-神戸学院付
⚾明日の京都大会組み合わせ(準々決勝 わかさS京都)
☆ 09:00~ 西 城 陽-京都 国際
☆ 11:30~ 乙 訓 -龍谷大平安
⚾明日の岡山大会組み合わせ(準々決勝 倉敷MS)
☆☆ 09:00~ 倉 敷 商-金光 学園
☆☆☆ 11:30~ 岡山 東商- 関 西
⚾明日の三重大会組み合わせ(準々決勝)
四日市市営霞ヶ浦球場
☆ 08:45~ 津田 学園- 高 田
☆☆ 11:15~ 菰 野 -近大 高専
津市営球場
☆☆☆ 08:45~ 三 重 - 海 星
11:15~ 明 野 - 鈴 鹿
📣【和歌山-兵庫】日程変更及び対戦カード変更について
https://kandok.jp/archives/8887/
公式戦の日程変更と対戦カード変更を行いますのでお知らせいたします。
【開催日時】8月23日(金)
【対戦カード】和歌山ウェイブス対 兵庫ブレイバーズ
【試合開始時刻】17:00
【球場】紀三井寺野球場
【備考】9月23日(月)の試合を日程変更
※8月23日の試合については当初和歌山ウェイブス 対淡路島ウォリアーズの試合となっておりました。
📝和歌山東の仕上がりが印象的 田辺工は強いスイングを 高嶋仁の目
https://news.yahoo.co.jp/articles/6022f3c90c86409aceb49f225c87cf3b6e8bf172
(21日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 和歌山東7―0田辺工)
変化球をしっかり狙って打った和歌山東がベスト8一番乗りを決めました。一、二回は1点ずつでしたが、コールド勝ちを予感させる攻撃でした。変化球はストレートに比べてボールの勢いは弱く、長打にもなります。
一方で田辺工は和歌山東の増岡憲信投手(3年)の変化球に空振りする場面が度々みられました。全体的にスイングが弱いためボールの見極めが早く、変化球に対応できていませんでした。安打3本はすべて右打者が右翼側に放ったものでしたが、こういったバッティングができていれば、もう少し安打が出たかもしれません。スイングを強くするには、しっかり振り込み、打ち込みをすることが大切です。
田辺工の畑野琉樹投手(2年)は1年生のときからみていますが、まだまだ制球が甘く、変化球に頼っていました。コーナーに投げ分ける制球力がついてこそ変化球が生きるので、しっかり練習して制球を磨いてほしいと思います。
和歌山東は投打とも仕上がっている印象です。「打倒、智弁和歌山」で一体となって充実しているのでしょう。今後の試合も楽しみです。
📝田辺が延長で見せた執念 新宮・新翔も練習の成果を発揮 高嶋仁の目
https://news.yahoo.co.jp/articles/56356cf9d0e7d416f26d5d0e8d44e015cb535b3b
(22日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 田辺9―8新宮・新翔)
新宮・新翔にあと一歩まで追い込まれながら田辺がベスト8進出を決めました。先発した寺西邦右投手(3年)は本調子ではなかったのか、制球が定まらず甘くなったボールを痛打されました。ただ、寺西投手が悪かったというより、しっかりミートに徹して、速球を打ち返した新宮・新翔の打者をほめるべきでしょう。この夏に合わせて、きっちり練習を重ねてきた結果だと思います。
序盤は新宮・新翔の坂地壮投手(3年)を打ちあぐねた田辺打線ですが、四回はセンター方向に打球を集めて安打を重ね、実力を感じさせました。2番手で登板した太田爽心投手(2年)は変化球のキレもすばらしく好投しました。ただ、八回の守りは握力がなくなって、制球が乱れているのが明らかでした。もう「2テンポ」前に交代したほうがよかったように思えます。
タイブレーク十回の攻撃でバントが安打になり、満塁からの尾崎大晟選手(2年)のスクイズがファウルラインの内側でぴたりと止まったのは、監督の勝利への執念を感じました。優勝までにはこういった試合は1、2試合あります。もし田辺が甲子園をつかんだら、この試合がそうだったということになるかもしれません。
📝智弁和歌山、積極性で好投手攻略 和歌山南陵も力あった 高嶋仁の目
ttps://news.yahoo.co.jp/articles/1687abd414329e530aa8f6fa5de7789754f73cc3
(23日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 智弁和歌山7―0和歌山南陵)
智弁和歌山の積極的な攻撃がコールド勝ちに結びついた試合でした。和歌山南陵の松下光輝投手(3年)の調子は決して悪くなく、球に力があり制球も安定していました。ただ、智弁和歌山の各打者が甘くなった球を見逃しませんでした。
初戦で本塁打を打った1年生の松本虎太郎選手が先制の二塁打を放ち、守備の乱れをついて自らもホームインしたことも、上級生たちのよい刺激になったと思います。こういった選手が出てくると、チームに力が増します。昨夏の初戦敗退から、「今夏は必ず甲子園に」というプレッシャーがあると思いますが、それが積極性につながっているのかもしれません。先発した渡辺颯人投手(2年)もほぼ完璧な投球。コントロールもよく、ここぞというときに三振が取れていました。
敗れはしましたが和歌山南陵は投打とも鍛えられていて、ベスト4以上でもおかしくない力がありました。3年生のみで同校としては「最後の出場」と聞いていますが、もう少し大会終盤まで試合をさせてあげたかったと思えるチームでした。
🎁テレビ和歌山 「めざせ甲子園 高校野球ハイライト」
https://vk.sportsbull.jp/koshien/video/abc/localbroadcast_movie/wakayama/koya106_localbroadcast_movie_wakayama_2024_8.html
7月20日大会9日目和歌山大会2回戦
高野山 3−0 熊野
海南 8−6 初芝橋本
紀央館 2ー4 日高
✌勝負どころの「田辺が大将」9回追いつき延長サヨナラ「魔曲」の後押しで10年ぶり8強
https://news.yahoo.co.jp/articles/5876974f915f4ae62225c93bbfbcc489262da03a
<高校野球和歌山大会:田辺9-8新宮・新翔>◇22日◇3回戦◇和歌山市紀三井寺
「魔曲」の威力は抜群だった。今春センバツに21世紀枠で出場した田辺(和歌山)が死闘を制し、サヨナラ勝ちで10年ぶりの8強入りを果たした。8-8の延長10回、無死満塁から9番尾崎大晟内野手(2年)が一塁線のギリギリ内側に止まる絶妙なセーフティースクイズを決め、三塁走者が本塁へ生還。壮絶な打ち合いに終止符を打ち、田辺ナインが歓喜に沸いた。
逆転に次ぐ逆転勝利を後押ししたのが、同校が誇るチャンステーマ「田辺が大将」だった。3点差をひっくり返した4回、土壇場で追いついた9回、そして延長10回のサヨナラ時も、三塁側スタンドから何度も「田辺が大将!!」の大合唱が球場に響き渡った。同応援歌は俳優の武田鉄矢率いる海援隊のヒット曲「あんたが大将」の替え歌だ。応援団の葺石浩恭顧問(45)は「僕のさじ加減で、勝負どころで入れるようにしています」と明かした。
主将の山本結翔内野手(3年)は「あれ(田辺が大将)を聞いたら勇気と元気をもらえる。とても力になりました」と感謝した。智弁和歌山の「ジョックロック」にも負けない「魔曲」の後押しを受けながら、29年ぶりの夏の甲子園まで駆け上がる。
👣和歌山南陵、話題のレゲエ校歌作った歌手3人も駆けつけ声援 「何物にも代えがたい感動をみんなにもらいました」
https://news.yahoo.co.jp/articles/2a32ffe67ba76535b95fdd34db400151d299263d
◇23日 全国高校野球和歌山大会3回戦 和歌山南陵0―7智弁和歌山=7回コールド(紀三井寺球場)
和歌山南陵が夏の全国制覇3度を誇る智弁和歌山に挑んだ一戦に、同校の新しいレゲエ校歌を制作した3人が応援に駆けつけた。甲斐理事長と交流のあった歌手、横川翔、レゲエアーティストのINFINITY16、WARSAN。スタンドから声を張り上げ、声援を送ったが、チームは残念ながらベスト8進出を果たせなかった。
「校歌は友だち、ファミリーが手伝ってくれました」と話した横川は「感動しました」。WARSANは「学校の生徒が18人なんて、ありえない。みんなの背中を押せたかな、と思っています。歌って良かった。SNSで話題にしていただいて、士気も高まったと思います。ファンも何人か一緒にスタンドで応援してくれました」と話した。
仕事の関係で始発で東京から駆けつけたというINFINITY16は「ひいき目に見て、絶対に負けんな、と応援しました。でも、どっちもアッパレ! 何物にも代えがたい感動をみんなにもらいました。うれしすぎます」。試合後にはナインにあいさつ。負けて泣いている選手、目を充血させている選手を見て、もらい泣きをした。
💢日本学生野球協会、高校4件処分 益田東コーチは部内暴力、暴言で1カ月謹慎
https://news.yahoo.co.jp/articles/b357d7c6c3d8a0308b9dda96b36f81657eff985b
日本学生野球協会は23日、都内で審査室会議を開き、高校4件の処分を決めた。
益田東(島根)のコーチは部内暴力、暴言により24年6月15日から1カ月の謹慎。関商工(岐阜)のコーチは暴力で同6月26日から1カ月の謹慎。勢多農林(群馬)の部長は暴言と報告遅れで同4月30日から6カ月の謹慎。同校の監督は不適切指導と暴言、報告遅れで同4月30日から3カ月の謹慎となった。
👣智弁学園との直接対決、春の王者天理は準々決勝敗退「全部出せた」松本大和主将、大粒の涙
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f4ffdc2a85d13af0b12f06c557b8ebee796140f
<高校野球奈良大会:智弁学園5-2天理>◇23日◇4回戦◇さとやくスタジアム
天理(奈良) 春の奈良王者が5安打2得点、守りも3失策と攻守で苦しんだ。プロ注目の主将・松本大和内野手(3年)は4打数1安打。「やってきたことは全部出せた。1個下もこの悔しさをわかっているし、まずは春のセンバツを目指してほしい」と大粒の涙を流した。チーム屈指の好打者、6番大谷汰一外野手(3年)とともに進学を目指す。
📝福井工大福井の監督となった大阪桐蔭「藤浪世代」の白水健太は「西谷先生を真似ていたら、一生、大阪桐蔭には勝てない」と格闘の日々
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/hs_other/2024/07/20/post_75/?cx_refAction=distMediaRecs&utm_campaign=%2Fclm%2Fbaseball%2Fhs_other%2F2024%2F07%2F20%2Fpost_74%2F&utm_source=news.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&cx_refMedia=yahoo
新入生として大阪桐蔭の練習を数日間終えた時、白水健太のなかにそれまで頭の隅にあったプロ野球選手になるという淡い夢は、完全に消えていた。新たな目標は、できるだけ長く野球に携わること。そのなかでも高校野球の指導者になることが、白水のなかで大きなウエイトを占めるようになった。
【26歳にして高校野球の監督に】
高校卒業後は同志社大でプレーを続けながら、教員免許を取得。大学卒業後も、社会人で現役続行を希望したが難航。就職浪人も考えていたところ、急転、BCリーグ(独立リーグ)の石川ミリオンスターズへつながった。
きっかけは、大学でコーチを務めていた黒川史陽(智弁和歌山→楽天)の父・洋行が、白水がいずれ高校野球の指導者になりという希望を知り「いろんな野球を知っておけばいい」と、独立リーグへの選択肢を提示してくれた。
黒川は上宮から同志社大、ミキハウスで内野手として活躍し、現役引退後はセガサミー、同志社大でコーチを務めていた。当時BC石川の監督は、黒川の高校の後輩にあたる渡辺正人が務めており、事情をくんで2013年春に入団となった。
先々役立つために、と技術の習得に熱心に取り組んでいたところ、あるニュースが流れてきた。大阪桐蔭時代のコーチで、2013年4月から福井工大福井でコーチを務めていた田中公隆(現・聖隷クリストファー高校野球部副部長)が8月から同校の監督になるというものだった。高校の指導者としての働き口を求めていた白水は、すぐに田中のもとに電話を入れた。
すると、こちらから切り出す前に田中のほうから依頼があった。
「うちでコーチをやる気はないか?」
翌年2月から体育教師、野球部コーチとして福井へ。それから2年半余りが経った2020年秋、突然の監督交代により21年春から指揮を執ることになった。"結果第一"という私学の厳しさに触れながら、若干26歳での監督業がスタートした。
【大阪桐蔭とは選手の質も環境も違う】
就任1年目の秋に県大会優勝。北信越大会まで進んだが初戦で敗退し、センバツ出場を逃した。引き続き期待の高かった2022年夏は、準々決勝で北陸に敗退。うっすら見えていた甲子園への道はプツッと途切れ、深い反省だけが残った。
「いま考えたら、僕が完全に焦っていたんです。北信越で負けてセンバツの可能性が消え、力があるチームだったので『夏は絶対に勝つ。甲子園に行かないといけない』と焦る気持ちが子どもたちに伝わってしまった。あのチームは、僕がいた当時の大阪桐蔭以上と思えるくらいの練習をして、子どもたちがそれについてきてくれた。だからこそ勝ちたかったし、勝たせてあげたかった。でも僕の焦りが伝わって、最後のひと伸びをさせてやれなかった。監督としての未熟さを痛感しましたし、神様から『もっと知恵を出せ』と言われた気がしました」
今も大会が終わるたびに、白水のスマートフォンには大阪桐蔭の恩師である西谷浩一から必ずメールが届く。時には電話や、顔を合わせて話すこともある。
敗戦直後の教え子の気持ちを察し、「オレもそうやった」とやさしく寄り添い、最後には「おまえの一番の武器は若さやぞ」と励ましてくれる。西谷は29歳で大阪桐蔭の監督になり、今では甲子園最多勝監督として名を馳せているが、就任当初は「甲子園に嫌われているのか......」と思うほど、あと一歩の状況が続いた。
そんな西谷の甲子園初采配、初勝利は、平田良介(元中日)、辻内崇伸(元巨人)の"怪物コンビ"に、"スーパー1年生"の中田翔(中日)で話題になった2005年夏、36歳の時だった。
「同じ立場になり、西谷先生のすごさをあらためて感じるようになりました」
そう口にした白水は恩師の言葉、教えはしっかりと頭に入っており、気がつけば無意識のうちに、選手たちに西谷の口癖を交えて語っていることもある。
「前半はしっかり組み合って、粘って、後半勝負や!」
一昨年秋、福井大会で優勝した直後の場内へ向けたインタビューが西谷の言い回しにそっくりだと同級生の間で話題になったこともあった。
ただある時から、「これじゃアカン。自分の色がない」と思うようにもなった。大阪桐蔭とは選手の質も環境も違う。コーチとして赴任当初の頃は、とくに選手たちが大阪桐蔭の野球、練習などを知りたがり、それに応えようとする自分もいた。だが、コーチ、監督として6年、「西谷先生を真似ていたら、一生、大阪桐蔭には勝てない」と力強く口にする。
【まず自分を生徒に知ってもらうこと】
チームのために、選手たちのために自分はどうあるべきか。また、白水健太の色は何か。簡単に答えにはたどり着けていないが、考えを重ねるなかでひとつの言葉と出会い、見えてきたものがある。
「勝ちたいなら、まず白水健太を生徒に知ってもらうことが一番」
そう熱く語ってくれたのは、練習試合で訪ねた先の松山商の監督・大野康哉だ。そのアドバイスは胸に響き、白水はそこからひとつの変化を自らに課した。
「それまでは担任の白水健太も、監督の白水健太も同じカラーで通していたんです。でも今は、学校では自分の素の部分も出すようにざっくばらんに接しています。選手との距離は、前に比べたらかなり近くなったと思います。明らかに子どもたちの笑顔も増えました」
選手が監督を知っていくと同時に、白水も選手のことをより深く知るようになっていた。
「ある時、遠征に向かうバスのなかで小説を読んでいる生徒がいたんです。僕らの時代、そもそもマンガではなく、ふつうの本を読んでいるのは藤浪(晋太郎)しかいなかったし、まして遠征に行くバスで読むヤツなんていない。そこでちょっとビックリしたのと、僕は『コイツ、すごいな』と思ったんです。これはひとつの例ですけど、選手を深く知ろうとすると、気づいていない一面があったり、僕の知らない能力を持っていることがわかったり......。そういうことが増えていくと、選手を今まで以上に信じられるようになってきました。それまでは、口では『信じてるぞ』と言っていても、心の底から信じきれていなかった。今は形をつくって、『あとはおまえらに任せるからな、頼むぞ』と。信じられるだけの根拠が増えていったからで、それは必ず野球のなかで生きてくると思います」
ほどよい緊張感は残しつつ、軽やかなチームへと変わった今、あとひとつ、あとふたつの壁を一気に乗り越えていくことができるのか、真価が問われる夏となる。抽選の結果、厳しいブロックに入ったという声もあるが、白水は「望むところです」と胸を張った。
「大会を戦うなかで、どんどん強くなって勝ち上がっていきたい。去年の秋、敦賀気比に初戦で負けて、公式戦を1試合しか経験できなかった。だから春は少しでも多くの試合をしたいと思っていたら北信越まで行けて、緊張感のあるなかで7試合することができた。そこで選手が伸びてくれました。とはいえ、3年生もまだまだ伸びしろを残した発展途上。ですので、あとは監督次第です。選手たちの力を信じて、焦ることなく、一緒に熱くいきます!」
昨年夏の準決勝では、動画中継を見ながら、小池裕也ら2012年のメンバーがグループLINEで大いに盛り上がった。白水率いる福井工大福井へのエールを込め、試合途中には海の向こうから藤浪も参戦。残念ながら勝利をつかむことはできなかったが、はたしてこの夏はどんな結末が待っているのか。
白水監督の悲願の甲子園へ向け、福井工大福井の初戦は、7月20日に大野高校との間で行なわれる。決勝まで勝ち進めば2012年メンバーがスタンドに駆けつける計画もあるという。
12日目第1試合 智弁和歌山-和歌山南陵 9:01~10:49
一二三四五六七八九十計HE
南 陵0000000 063
和 智 弁020050X 790
12日目第2試合 日高-日高中津 11:35~14:05
一二三四五六七八九十計HE
日 高010100300 562
日高中津001000000 192
⚾今日の奈良大会試合結果(さとやくスタジアム)
準々決勝第1試合 郡山-大和広陵 9:04~11:14
一二三四五六七八九十計HE
郡 山1041031 10103
大和広陵1000200 387
準々決勝第2試合 天理-智弁学園 11:56~14:17
一二三四五六七八九十計HE
智弁学園002010020 581
天 理010010000 253
⚾今日の京都大会試合結果(準々決勝 わかさS京都)
準々決勝第1試合 京都外大西-北嵯峨 9:06~11:19
一二三四五六七八九十計HE
京外大西000130100 591
北 嵯 峨000000000 042
準々決勝第2試合 鳥羽-洛星 11:52~13:49
一二三四五六七八九十計HE
洛 星000000000 082
鳥 羽00012000X 360
⚾今日の滋賀大会試合結果(準々決勝)
マイネットスタジアム皇子山第1試合 近江-伊香 9:05~11:35
一二三四五六七八九十計HE
伊 香202000000 4133
近 江00020102X 591
マイネットスタジアム皇子山第2試合 綾羽-八幡 12:19~14:16
一二三四五六七八九十計HE
八 幡00000000 062
綾 羽30110101x 7140
オセアンBCスタジアム彦根第1試合 滋賀学園-米原 8:56~10:51
一二三四五六七八九十計HE
米 原000000000 010
滋賀学園01230000X 6111
オセアンBCスタジアム彦根第2試合 虎姫-草津 11:30~13:19
一二三四五六七八九十計HE
虎 姫000020010 360
草 津01002010X 451
⚾今日の岡山大会試合結果(倉敷MS)
準々決勝第1試合 岡山城東-岡山理大付 9:00~11:29
一二三四五六七八九十計HE
岡山理大010100000 261
岡山城東000001000 151
準々決勝第2試合 岡山学芸館-玉野光南 12:09~15:12
一二三四五六七八九十計HE
学 芸 館001012000 492
玉野光南011000000 260
⚾明日の和歌山大会組み合わせ(13日目 準々決勝)
☆ 09:00~ 和歌 山東- 桐 蔭
☆☆ 11:30~ 耐 久 -近大 新宮
⚾明日の兵庫大会組み合わせ(準々決勝)
HMF神戸
☆ 10:00~ 加古 川北- 社
☆☆☆ 13:00~ 明 石 商-滝 川 二
明石トーカロ球場
☆☆ 10:00~ 東洋大姫路-神戸国際付
13:00~ 報徳 学園-神戸学院付
⚾明日の京都大会組み合わせ(準々決勝 わかさS京都)
☆ 09:00~ 西 城 陽-京都 国際
☆ 11:30~ 乙 訓 -龍谷大平安
⚾明日の岡山大会組み合わせ(準々決勝 倉敷MS)
☆☆ 09:00~ 倉 敷 商-金光 学園
☆☆☆ 11:30~ 岡山 東商- 関 西
⚾明日の三重大会組み合わせ(準々決勝)
四日市市営霞ヶ浦球場
☆ 08:45~ 津田 学園- 高 田
☆☆ 11:15~ 菰 野 -近大 高専
津市営球場
☆☆☆ 08:45~ 三 重 - 海 星
11:15~ 明 野 - 鈴 鹿
📣【和歌山-兵庫】日程変更及び対戦カード変更について
https://kandok.jp/archives/8887/
公式戦の日程変更と対戦カード変更を行いますのでお知らせいたします。
【開催日時】8月23日(金)
【対戦カード】和歌山ウェイブス対 兵庫ブレイバーズ
【試合開始時刻】17:00
【球場】紀三井寺野球場
【備考】9月23日(月)の試合を日程変更
※8月23日の試合については当初和歌山ウェイブス 対淡路島ウォリアーズの試合となっておりました。
📝和歌山東の仕上がりが印象的 田辺工は強いスイングを 高嶋仁の目
https://news.yahoo.co.jp/articles/6022f3c90c86409aceb49f225c87cf3b6e8bf172
(21日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 和歌山東7―0田辺工)
変化球をしっかり狙って打った和歌山東がベスト8一番乗りを決めました。一、二回は1点ずつでしたが、コールド勝ちを予感させる攻撃でした。変化球はストレートに比べてボールの勢いは弱く、長打にもなります。
一方で田辺工は和歌山東の増岡憲信投手(3年)の変化球に空振りする場面が度々みられました。全体的にスイングが弱いためボールの見極めが早く、変化球に対応できていませんでした。安打3本はすべて右打者が右翼側に放ったものでしたが、こういったバッティングができていれば、もう少し安打が出たかもしれません。スイングを強くするには、しっかり振り込み、打ち込みをすることが大切です。
田辺工の畑野琉樹投手(2年)は1年生のときからみていますが、まだまだ制球が甘く、変化球に頼っていました。コーナーに投げ分ける制球力がついてこそ変化球が生きるので、しっかり練習して制球を磨いてほしいと思います。
和歌山東は投打とも仕上がっている印象です。「打倒、智弁和歌山」で一体となって充実しているのでしょう。今後の試合も楽しみです。
📝田辺が延長で見せた執念 新宮・新翔も練習の成果を発揮 高嶋仁の目
https://news.yahoo.co.jp/articles/56356cf9d0e7d416f26d5d0e8d44e015cb535b3b
(22日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 田辺9―8新宮・新翔)
新宮・新翔にあと一歩まで追い込まれながら田辺がベスト8進出を決めました。先発した寺西邦右投手(3年)は本調子ではなかったのか、制球が定まらず甘くなったボールを痛打されました。ただ、寺西投手が悪かったというより、しっかりミートに徹して、速球を打ち返した新宮・新翔の打者をほめるべきでしょう。この夏に合わせて、きっちり練習を重ねてきた結果だと思います。
序盤は新宮・新翔の坂地壮投手(3年)を打ちあぐねた田辺打線ですが、四回はセンター方向に打球を集めて安打を重ね、実力を感じさせました。2番手で登板した太田爽心投手(2年)は変化球のキレもすばらしく好投しました。ただ、八回の守りは握力がなくなって、制球が乱れているのが明らかでした。もう「2テンポ」前に交代したほうがよかったように思えます。
タイブレーク十回の攻撃でバントが安打になり、満塁からの尾崎大晟選手(2年)のスクイズがファウルラインの内側でぴたりと止まったのは、監督の勝利への執念を感じました。優勝までにはこういった試合は1、2試合あります。もし田辺が甲子園をつかんだら、この試合がそうだったということになるかもしれません。
📝智弁和歌山、積極性で好投手攻略 和歌山南陵も力あった 高嶋仁の目
ttps://news.yahoo.co.jp/articles/1687abd414329e530aa8f6fa5de7789754f73cc3
(23日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 智弁和歌山7―0和歌山南陵)
智弁和歌山の積極的な攻撃がコールド勝ちに結びついた試合でした。和歌山南陵の松下光輝投手(3年)の調子は決して悪くなく、球に力があり制球も安定していました。ただ、智弁和歌山の各打者が甘くなった球を見逃しませんでした。
初戦で本塁打を打った1年生の松本虎太郎選手が先制の二塁打を放ち、守備の乱れをついて自らもホームインしたことも、上級生たちのよい刺激になったと思います。こういった選手が出てくると、チームに力が増します。昨夏の初戦敗退から、「今夏は必ず甲子園に」というプレッシャーがあると思いますが、それが積極性につながっているのかもしれません。先発した渡辺颯人投手(2年)もほぼ完璧な投球。コントロールもよく、ここぞというときに三振が取れていました。
敗れはしましたが和歌山南陵は投打とも鍛えられていて、ベスト4以上でもおかしくない力がありました。3年生のみで同校としては「最後の出場」と聞いていますが、もう少し大会終盤まで試合をさせてあげたかったと思えるチームでした。
🎁テレビ和歌山 「めざせ甲子園 高校野球ハイライト」
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7月20日大会9日目和歌山大会2回戦
高野山 3−0 熊野
海南 8−6 初芝橋本
紀央館 2ー4 日高
✌勝負どころの「田辺が大将」9回追いつき延長サヨナラ「魔曲」の後押しで10年ぶり8強
https://news.yahoo.co.jp/articles/5876974f915f4ae62225c93bbfbcc489262da03a
<高校野球和歌山大会:田辺9-8新宮・新翔>◇22日◇3回戦◇和歌山市紀三井寺
「魔曲」の威力は抜群だった。今春センバツに21世紀枠で出場した田辺(和歌山)が死闘を制し、サヨナラ勝ちで10年ぶりの8強入りを果たした。8-8の延長10回、無死満塁から9番尾崎大晟内野手(2年)が一塁線のギリギリ内側に止まる絶妙なセーフティースクイズを決め、三塁走者が本塁へ生還。壮絶な打ち合いに終止符を打ち、田辺ナインが歓喜に沸いた。
逆転に次ぐ逆転勝利を後押ししたのが、同校が誇るチャンステーマ「田辺が大将」だった。3点差をひっくり返した4回、土壇場で追いついた9回、そして延長10回のサヨナラ時も、三塁側スタンドから何度も「田辺が大将!!」の大合唱が球場に響き渡った。同応援歌は俳優の武田鉄矢率いる海援隊のヒット曲「あんたが大将」の替え歌だ。応援団の葺石浩恭顧問(45)は「僕のさじ加減で、勝負どころで入れるようにしています」と明かした。
主将の山本結翔内野手(3年)は「あれ(田辺が大将)を聞いたら勇気と元気をもらえる。とても力になりました」と感謝した。智弁和歌山の「ジョックロック」にも負けない「魔曲」の後押しを受けながら、29年ぶりの夏の甲子園まで駆け上がる。
👣和歌山南陵、話題のレゲエ校歌作った歌手3人も駆けつけ声援 「何物にも代えがたい感動をみんなにもらいました」
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◇23日 全国高校野球和歌山大会3回戦 和歌山南陵0―7智弁和歌山=7回コールド(紀三井寺球場)
和歌山南陵が夏の全国制覇3度を誇る智弁和歌山に挑んだ一戦に、同校の新しいレゲエ校歌を制作した3人が応援に駆けつけた。甲斐理事長と交流のあった歌手、横川翔、レゲエアーティストのINFINITY16、WARSAN。スタンドから声を張り上げ、声援を送ったが、チームは残念ながらベスト8進出を果たせなかった。
「校歌は友だち、ファミリーが手伝ってくれました」と話した横川は「感動しました」。WARSANは「学校の生徒が18人なんて、ありえない。みんなの背中を押せたかな、と思っています。歌って良かった。SNSで話題にしていただいて、士気も高まったと思います。ファンも何人か一緒にスタンドで応援してくれました」と話した。
仕事の関係で始発で東京から駆けつけたというINFINITY16は「ひいき目に見て、絶対に負けんな、と応援しました。でも、どっちもアッパレ! 何物にも代えがたい感動をみんなにもらいました。うれしすぎます」。試合後にはナインにあいさつ。負けて泣いている選手、目を充血させている選手を見て、もらい泣きをした。
💢日本学生野球協会、高校4件処分 益田東コーチは部内暴力、暴言で1カ月謹慎
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日本学生野球協会は23日、都内で審査室会議を開き、高校4件の処分を決めた。
益田東(島根)のコーチは部内暴力、暴言により24年6月15日から1カ月の謹慎。関商工(岐阜)のコーチは暴力で同6月26日から1カ月の謹慎。勢多農林(群馬)の部長は暴言と報告遅れで同4月30日から6カ月の謹慎。同校の監督は不適切指導と暴言、報告遅れで同4月30日から3カ月の謹慎となった。
👣智弁学園との直接対決、春の王者天理は準々決勝敗退「全部出せた」松本大和主将、大粒の涙
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<高校野球奈良大会:智弁学園5-2天理>◇23日◇4回戦◇さとやくスタジアム
天理(奈良) 春の奈良王者が5安打2得点、守りも3失策と攻守で苦しんだ。プロ注目の主将・松本大和内野手(3年)は4打数1安打。「やってきたことは全部出せた。1個下もこの悔しさをわかっているし、まずは春のセンバツを目指してほしい」と大粒の涙を流した。チーム屈指の好打者、6番大谷汰一外野手(3年)とともに進学を目指す。
📝福井工大福井の監督となった大阪桐蔭「藤浪世代」の白水健太は「西谷先生を真似ていたら、一生、大阪桐蔭には勝てない」と格闘の日々
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新入生として大阪桐蔭の練習を数日間終えた時、白水健太のなかにそれまで頭の隅にあったプロ野球選手になるという淡い夢は、完全に消えていた。新たな目標は、できるだけ長く野球に携わること。そのなかでも高校野球の指導者になることが、白水のなかで大きなウエイトを占めるようになった。
【26歳にして高校野球の監督に】
高校卒業後は同志社大でプレーを続けながら、教員免許を取得。大学卒業後も、社会人で現役続行を希望したが難航。就職浪人も考えていたところ、急転、BCリーグ(独立リーグ)の石川ミリオンスターズへつながった。
きっかけは、大学でコーチを務めていた黒川史陽(智弁和歌山→楽天)の父・洋行が、白水がいずれ高校野球の指導者になりという希望を知り「いろんな野球を知っておけばいい」と、独立リーグへの選択肢を提示してくれた。
黒川は上宮から同志社大、ミキハウスで内野手として活躍し、現役引退後はセガサミー、同志社大でコーチを務めていた。当時BC石川の監督は、黒川の高校の後輩にあたる渡辺正人が務めており、事情をくんで2013年春に入団となった。
先々役立つために、と技術の習得に熱心に取り組んでいたところ、あるニュースが流れてきた。大阪桐蔭時代のコーチで、2013年4月から福井工大福井でコーチを務めていた田中公隆(現・聖隷クリストファー高校野球部副部長)が8月から同校の監督になるというものだった。高校の指導者としての働き口を求めていた白水は、すぐに田中のもとに電話を入れた。
すると、こちらから切り出す前に田中のほうから依頼があった。
「うちでコーチをやる気はないか?」
翌年2月から体育教師、野球部コーチとして福井へ。それから2年半余りが経った2020年秋、突然の監督交代により21年春から指揮を執ることになった。"結果第一"という私学の厳しさに触れながら、若干26歳での監督業がスタートした。
【大阪桐蔭とは選手の質も環境も違う】
就任1年目の秋に県大会優勝。北信越大会まで進んだが初戦で敗退し、センバツ出場を逃した。引き続き期待の高かった2022年夏は、準々決勝で北陸に敗退。うっすら見えていた甲子園への道はプツッと途切れ、深い反省だけが残った。
「いま考えたら、僕が完全に焦っていたんです。北信越で負けてセンバツの可能性が消え、力があるチームだったので『夏は絶対に勝つ。甲子園に行かないといけない』と焦る気持ちが子どもたちに伝わってしまった。あのチームは、僕がいた当時の大阪桐蔭以上と思えるくらいの練習をして、子どもたちがそれについてきてくれた。だからこそ勝ちたかったし、勝たせてあげたかった。でも僕の焦りが伝わって、最後のひと伸びをさせてやれなかった。監督としての未熟さを痛感しましたし、神様から『もっと知恵を出せ』と言われた気がしました」
今も大会が終わるたびに、白水のスマートフォンには大阪桐蔭の恩師である西谷浩一から必ずメールが届く。時には電話や、顔を合わせて話すこともある。
敗戦直後の教え子の気持ちを察し、「オレもそうやった」とやさしく寄り添い、最後には「おまえの一番の武器は若さやぞ」と励ましてくれる。西谷は29歳で大阪桐蔭の監督になり、今では甲子園最多勝監督として名を馳せているが、就任当初は「甲子園に嫌われているのか......」と思うほど、あと一歩の状況が続いた。
そんな西谷の甲子園初采配、初勝利は、平田良介(元中日)、辻内崇伸(元巨人)の"怪物コンビ"に、"スーパー1年生"の中田翔(中日)で話題になった2005年夏、36歳の時だった。
「同じ立場になり、西谷先生のすごさをあらためて感じるようになりました」
そう口にした白水は恩師の言葉、教えはしっかりと頭に入っており、気がつけば無意識のうちに、選手たちに西谷の口癖を交えて語っていることもある。
「前半はしっかり組み合って、粘って、後半勝負や!」
一昨年秋、福井大会で優勝した直後の場内へ向けたインタビューが西谷の言い回しにそっくりだと同級生の間で話題になったこともあった。
ただある時から、「これじゃアカン。自分の色がない」と思うようにもなった。大阪桐蔭とは選手の質も環境も違う。コーチとして赴任当初の頃は、とくに選手たちが大阪桐蔭の野球、練習などを知りたがり、それに応えようとする自分もいた。だが、コーチ、監督として6年、「西谷先生を真似ていたら、一生、大阪桐蔭には勝てない」と力強く口にする。
【まず自分を生徒に知ってもらうこと】
チームのために、選手たちのために自分はどうあるべきか。また、白水健太の色は何か。簡単に答えにはたどり着けていないが、考えを重ねるなかでひとつの言葉と出会い、見えてきたものがある。
「勝ちたいなら、まず白水健太を生徒に知ってもらうことが一番」
そう熱く語ってくれたのは、練習試合で訪ねた先の松山商の監督・大野康哉だ。そのアドバイスは胸に響き、白水はそこからひとつの変化を自らに課した。
「それまでは担任の白水健太も、監督の白水健太も同じカラーで通していたんです。でも今は、学校では自分の素の部分も出すようにざっくばらんに接しています。選手との距離は、前に比べたらかなり近くなったと思います。明らかに子どもたちの笑顔も増えました」
選手が監督を知っていくと同時に、白水も選手のことをより深く知るようになっていた。
「ある時、遠征に向かうバスのなかで小説を読んでいる生徒がいたんです。僕らの時代、そもそもマンガではなく、ふつうの本を読んでいるのは藤浪(晋太郎)しかいなかったし、まして遠征に行くバスで読むヤツなんていない。そこでちょっとビックリしたのと、僕は『コイツ、すごいな』と思ったんです。これはひとつの例ですけど、選手を深く知ろうとすると、気づいていない一面があったり、僕の知らない能力を持っていることがわかったり......。そういうことが増えていくと、選手を今まで以上に信じられるようになってきました。それまでは、口では『信じてるぞ』と言っていても、心の底から信じきれていなかった。今は形をつくって、『あとはおまえらに任せるからな、頼むぞ』と。信じられるだけの根拠が増えていったからで、それは必ず野球のなかで生きてくると思います」
ほどよい緊張感は残しつつ、軽やかなチームへと変わった今、あとひとつ、あとふたつの壁を一気に乗り越えていくことができるのか、真価が問われる夏となる。抽選の結果、厳しいブロックに入ったという声もあるが、白水は「望むところです」と胸を張った。
「大会を戦うなかで、どんどん強くなって勝ち上がっていきたい。去年の秋、敦賀気比に初戦で負けて、公式戦を1試合しか経験できなかった。だから春は少しでも多くの試合をしたいと思っていたら北信越まで行けて、緊張感のあるなかで7試合することができた。そこで選手が伸びてくれました。とはいえ、3年生もまだまだ伸びしろを残した発展途上。ですので、あとは監督次第です。選手たちの力を信じて、焦ることなく、一緒に熱くいきます!」
昨年夏の準決勝では、動画中継を見ながら、小池裕也ら2012年のメンバーがグループLINEで大いに盛り上がった。白水率いる福井工大福井へのエールを込め、試合途中には海の向こうから藤浪も参戦。残念ながら勝利をつかむことはできなかったが、はたしてこの夏はどんな結末が待っているのか。
白水監督の悲願の甲子園へ向け、福井工大福井の初戦は、7月20日に大野高校との間で行なわれる。決勝まで勝ち進めば2012年メンバーがスタンドに駆けつける計画もあるという。