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第2話 長澤監督最後の夏 エースと心中でVロードを走る
一二三四五六七八九十計HE
創志学園4000310 8130 岡村-竹本
西 大 寺0000000 040 三宅、小椋、鈴木-三村
第二試合 第三試合
理 大 付12 山 陽
大 安 寺1 商 大 附
第1試合は大安寺が粘ったものの8回コールドゲームと味気なかった。。。父に借りたケータイで倉敷市営のイニングスコアを把握していたが、延長に入りそうな予感はあったがインターバルの時点でまさか16回まで行くなんて想像もできなかった・・・・・。
50分近い空き時間でかき氷を買って1塁側アルプスから双眼鏡で創志ベンチを見ながら涼をとっていた。
長澤監督はベンチ入りしてからずっとノーマスクだったし、いつもどおりノックを打つこともなく淡々と開始時間を待っているようだった。
西大寺は全く知らなかったが、玉野光南を甲子園に導いた萱監督がチームを率いているようだし、2回戦でベテラン角田監督率いる玉野商工を下しているだけに熱戦を期待していたが、初回で淡い期待は粉砕された。
創志は創部以来先攻派だったが、一時期後攻を取りたがるようになり、また原点回帰してきた。
グラウンドではたっぷりと水が撒かれ夕方から雨が降る予報が信じられなかった。
さらに西大寺がブラスバンドを連れてくるのは不思議ではなかったが、創志は長澤監督ラスト采配ということもあってか?ブラスバンドにチアガールの大応援団が大挙押し寄せていた!!
https://www.youtube.com/watch?v=IYmpXbYI5ko
創志はやはりエース・岡村が先発だった。まだ3回戦なんで初戦や3回戦あたりはシード校との対戦はないので2番手以降の投手でやりくりしても不思議ではないが、中国大会もそうだったが、エース・岡村への依存度はハンパではなかった!
西大寺はエース・三宅が先発。なんとか序盤3イニングは0点最悪でも1点で抑えてくれたら形になると思ったが、、、、、
1回表ドリフの演奏がされる中、2球連続ボールで相手の応援に飲み込まれたか?と思われたが、並行カウントに整えサードゴロとここまでは良かったが、2番・横井に四球を与えスキをみせたところで長澤監督は3番・竹本の初球間髪入れずにエンドランのサインを出しレフト前ヒットで1死1・3塁。4番・金田にも1-1からエンドランのサインを出し外のボール球に食らいつきファールとなったが、追い込まれながらも切り替えて流し打ちして三遊間を破る先制タイムリー。さらに2死後6番・上田がフルカウントまで粘り6球目なぜかしら2死1・2塁の場面で2塁走者走らなかったが四球で満塁。
7番・岩本がレフトへ2点タイムリーツーベースで4点目と初回で試合が決まってしまった・・・。さらに岡村投手にまでヒットを許し、気が付けば打者9人の14分攻撃という1回表だった。
こうなると後手に回った西大寺はただ来た球を打つしかなくなる。好投手・岡村相手にビッグイニングは望めずストライク先行で2死からデッドボール果敢に初球盗塁と思い切った作戦を展開したが、4番・楢崎センターフライで無得点。
なんとか初回の4失点は重すぎるが切り替えていきたい西大寺。2回先頭の打球をファーストがダイビングして抑えファーストゴロと好守を見せて三者凡退に抑え3回は5・6番にライトへレフトへ大飛球を放たれるも広大なマスカットスタジアムに助けられ外野フライ。倉敷市営やエイコンだったらホームラン性の打球だった!!
岡村投手は2回は三者連続三振と浜山で見せた快投を再現し付け入るスキはなさそう。
3回の先頭打者の三振に取り4者連続三振だったが、内角を狙いすぎてかこの試合2度目のデッドボールをぶつけ、ヒットも浴びて1死1・2塁。この数少ないチャンスを萱監督の采配で点差を詰めていきたかったが、2番・妹尾1ボールからセーフティーバントは良かったがファールで1-2から強攻してセカンドゴロゲッツーと長澤野球に翻弄された序盤だった。
追加点が欲しい創志は4回表1死から9番・小松が内野安打を放つと手堅く送りバントで1死2塁。初回はガンガン機動力野球を展開していたが、2・3回と足踏みしただけに石橋を叩いて相手に主導権を渡さない構えだった。2番・横井がセンター正面のフライに倒れホッと一息。
そしてその裏3番・鈴木が初球レフト前ヒットを放ち少しずつ流れが西大寺に傾くかと思われたが、4番・楢崎は1-1からエンドランを仕掛けるもサードフライ。5番・田井は初球バント空振りなど追い込まれ、またエンドランを仕掛けたがレフトフライなど走者を進められず0行進が続く。
2回以降沈黙していた創志打線が目を覚ましたのは5回表だった。先頭の3番・竹本が初球レフト前ヒットを放つと4番・金田は初球バントファール。これがわざと失敗したのかは分からないが、2球で追い込まれカウント2-1からエンドランを仕掛けてレフト前ヒットで無死1・2塁。5番・谷は追い込まれるまで手を出さずファーストゴロで1死2・3塁と送ったのと同じ格好で老獪な野球を見せつけてきた。
ここで萱監督は決断しショートの小椋をマウンドへ。
なぜかしら内野は中間守備で5点目をやっても仕方ないと覚悟していたのか?2ボールから置きに行ったところを6番・上田がレフトフェンス直撃の2点タイムリーツーベースで中押し。さらに2死からエース・岡村が3球勝負のボールを叩いてセンター前タイムリーであっという間に7-0とコールドスコアに、、、、、
西大寺は追い詰められ連続三振であえなくツーアウト。2死からライト前ヒットに盗塁~デッドボールで好機を作るもののセカンドゴロでまた無得点。
ある程度覚悟はしていたが、2試合連続コールドゲームに向けて動いて行った。この整備が始まる頃に倉敷市営の延長16回の激闘は終わったようで、、、、、たしかにこの時間からあと2試合行うとなるとナイター確実だが、帰りの電車が気になる・・・。在来線~新幹線~神戸市地下鉄~阪急電車と乗り継がなければならないだけに・・・・・。
あれは2005年夏まだ準々決勝4試合していた折に、行きは新幹線・帰りは在来線と決めていただけに第4試合終了が20時過ぎで西宮北口駅で最終電車終了となり、自宅まで小一時間歩いた真夏の深夜行脚の苦い思い出が脳裏をよぎる・・・・・。
とりあえずこの試合はせめて7回までやってくれと祈るのみ。
6回表2点以内に抑えれば願いはかなうが、1番からの攻撃で右中間にフライを打たれ、1死後にはレフト前ヒット。さらにエンドランでショートゴロの間に2死2塁と長澤監督は容赦なかった。4番・金田がライトへタイムリーツーベースを放ち8点差。さらに暴投で切れてしまったようだが、5番・谷のファーストへの快心の打球は正面のライナーに終わりホッと一息。
6回裏はクリーンアップの攻撃で期待したがあえなく三者凡退。
おそらく最終回になるであろう7回先頭打者に8球粘られ四球。武士の情けか?7番・岩本3球連続見逃して三振。しかし直後にエース・岡村に猛打賞となるセンター前ヒットを喰らい3番手・鈴木がマウンドへ。
もうこういう展開だったら、試合時間を稼いでマシンガン継投でもいいかと投げやりになりつつ、昼食タイムが待ち遠しくリュックサックにしまっている岡山駅弁が恋しくなってきた!
なんとか鈴木投手がピンチを凌ぎ2番手投手だったら9回までできたかなあ???と思いつつ、長澤監督は7回のマウンドは木村晃に任せた。あれは浜山での中国大会準決勝でも同じような起用だったなあと。
木村晃投手はエース・岡村よりも急速があり2枚看板として使えると思うのだが、春以降は公式戦ほぼ岡村一人で投げている。久しぶりのマウンドにハッスルしてスライダー・139kmストレートを駆使して連続三振を奪い、代打・谷口に意地のヒットを打たれたが、最後はスライダーで三振と力の差を見せつけ8-0で一蹴した。
この試合もそうだったが、コールド規定がなければ2時間30分ペースで岡山タイムは今年も健在だった。ぜひ、和歌山を中心とする近畿の高校野球も見習ってほしいのだが、、、、、
エントランスに弁当持って遅い昼食とって少し散歩しようと球場外周に出たら長澤監督が大勢の支援者に囲まれ記念撮影を撮っており「優勝するぞ~~~!!」と力強く宣言していた。結果としてほぼコールド勝ちで他の追随を許さず最後の夏、甲子園に帰ってきたが岡山や中国で通用していた老獪な野球が甲子園でなぜかしら通用しないことを見てしまったのは辛かった・・・・・。
昨夏まではたしか再入場不可だった記憶があるが、元通り再入場できるのは非常にありがたかった!!
最後の試合はマスカットに行けばよく観戦している岡山商大付が登場。相手がおかやま山陽だけに今日一番の好カードと見ていたが、、、それは次回の講釈で。
〇今日の投手陣
チーム名 選手名 投球回 打者 投球数 安打 犠打 犠飛 四球 死球 三振 暴投 失点 自責
創志学園 岡 村 6 23 75 3 0 0 0 3 7 0 0 0
創志学園 木村晃 1 4 14 1 0 0 0 0 3 0 0 0
西 大 寺 三 宅 4 1/3 23 75 8 1 0 2 0 0 0 6 6
西 大 寺 小 椋 2 12 40 5 0 1 1 0 0 1 2 2
西 大 寺 鈴 木 2/3 2 8 0 0 0 0 0 0 0 0 0
(完)
☆次回予告☆
7/18 岡山大会3回戦 倉敷マスカットスタジアム おかやま山陽-岡山商大付