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💢暴力は「下級生が”悪いこと”をしたとき」OBが語る、広陵野球部「おまえ雨天な」が意味する地獄
https://news.yahoo.co.jp/articles/0d634d47539c5e117552ba4fdb6b95fa430103ec?page=1

沖縄尚学の優勝で幕を閉じた今夏の甲子園。全力で戦う選手たちの姿に心揺さぶられた人も多いことだろうが、大会期間中に大きな関心を集めたのが広島県代表である広陵高校だった。
史上初めて大会中に出場を辞退。その理由は、2025年1月、寮内で禁止されていたカップラーメンを食べた1年生に対し、複数の野球部員が暴力をふるい、3月に日本高等学校野球連盟(高野連)から厳重注意を受けたことに端を発している。暴力を受けた選手の父親がSNSにその暴力の実態を投稿したことから、そのひどさが明らかになり、SNSでの攻撃にもつながった。

なぜスポーツの現場で暴力が起きてしまったのか。それに目を向け大きな改善をすることが、被害を訴えた側や、真摯に野球に取り組みながら辞退することになった選手たちが前に進むために必要なことではないだろうか。長くスポーツ指導の現場や暴力について取材し、先頃『叱らない時代の指導術 主体性を伸ばすスポーツ現場の実践』(NHK出版新書)を上梓したジャーナリストの島沢優子さんが、広陵高校野球部のOBに取材。禁欲的な環境が生み出す「歪んだ正義」が浮かび上がった。

「雨天」という隠語の意味は

「今日、雨天な」天気予報の説明ではない。これを上級生から言われたSさんは震え上がった。

広陵高校野球部内の暴力事件を受け、OBらが過去の被害を告発する記事が相次いでいる。文春オンラインなどで同野球部OBが2015年に上級生による暴力を告発したものの、広陵は同校公式サイトで「当時から暴力行為やいじめなどがないよう厳しく指導をしていた」「(暴力やいじめの)事実はなかった」と発表した。

これに対し「それは違う。確かに暴力はありました」と反論するのが、上記OBと同級生だったSさんだ。中村奨成(現広島東洋カープ)らの同期で、3年時に夏の甲子園で準優勝を果たすことになる学年だ。1年生だったある日のこと。寮内で禁止されている電子機器を使っていたことが発覚し、3年生から「ちょっと来いよ」と雨天練習場に連れていかれた。正座させられると、次々と詰問された。

なんでこんなもの持ってんの?

「えっとあの、一般生からお借りしました……」

3年生は「ふざけんじゃねえよ!」と叫んで腹をこぶしで殴ってきた。その後は「そんな甘えた考え、いらねえよ」とSさんの腹を蹴り上げた。殴ったり蹴ったりしながら「みんな頑張ってんだよ。おまえだけズルしてんじゃねえよ!」などと、説教と暴力が30分ほど続いた。

「まあ、説教は正論めいていて。ルールを破った僕が悪いんですけど、だからといってボコボコにするのは明確に暴力じゃないですか。顔に内出血ができて監督にバレたりしないよう、主に腹とか背中を殴られたり蹴られたりしました。僕は3年生ひとりにやられましたが、複数の上級生にやられた同級生もいました。今回SNSで親が被害を訴えた1年生とまったく一緒でした。なので、いまだにやってたのかって驚きました」(Sさん)。

暴力は「下級生が悪いことをしたとき」

上級生から暴力を振るわれるのは「1年生が悪いことをしたときですね」とSさんは言う。入寮するとき告げられる「菓子類やカップラーメン禁止」「携帯などの電子機器は持ち込み禁止」というルールを破ったり、消灯時間なのにずっと喋っていた、集合時間に遅れた、忘れ物をした、寮内でふざけ合っていたり、態度が悪いという理由もあった。

Sさんのように1人が標的にされることがほとんどだが、時折「連帯責任だから」と全員が呼び出されては殴られることもあった。そうすることがチームのためになると上級生らは考え、Sさん自身も当時は「自分が悪いのだから殴られても仕方ないんだと思ってました」。上級生から下級生への暴力や制裁は、選手たちにとって疑いようのない「正義」だったのだろう。

この上級生からの呼び出しは「雨天」という隠語が使われた。制裁の場所が、雨天の際に使用する室内練習場だったからだ。夕飯後に自由参加となっている1時間ほどの自主練があり、その時間に行われた。寮内ですれ違った上級生から「おまえ、今日、“雨天”な」と言われては震え上がり、1年生のなかで何らかの失敗が続くと「今日あたり雨天かも」とみんなでビクビクして過ごした。暴力イコール「雨天」。このような隠語が生まれるほど、上級生による暴力は常態化していたとも考えられる。

Sさんによると、前年の秋頃に新チームなった際、2年生の途中で「自分はもうA・Bチームのメンバーに入れない」と考えた生徒たちが 全員「学生コーチ」 という肩書きになった。その学生コーチの中でも特に戦力に近かったA・Bチームに所属していた3人の優秀な3年生が、1年生が入寮して3ヵ月の間、トレーニングや声出しを指導するなどして練習を見てくれたという。Sさんに暴力を振るったのは、上記の3人の優秀な3年生以外の3年生だった。

その年度(2015)の部員は合計およそ160人で、A・Bチームに40人、Cに60人、Dに60人と振り分けられていた。CとD合わせて120人を3人で見るのは一苦労だったと思うが、「3人の学生コーチはA、Bにいたからか優秀でしたし、下級生に暴力を振るうことはなかったです」(Sさん)。

1年生に鉄拳を下すのは主に2年生だったが、なかには暴力と一線を画す者もいた。入部した1年生2人に対し、同じポジションの2年生1人がつくメンターのような制度があったため、自主練習を一緒にし、終われば一緒に風呂にも入った。そうやってSさんの面倒をみてくれた2年生は「他の2年がもしおまえをしばくようなことがあったら、俺が助けに行くからな」と言ってくれた。

「でも、2年生の良い先輩は3年生の暴力は止められません。止めたら自分がやられちゃうんで。私以外の被害者のSNSでも出てましたが、1年生がいけないことをしたら2年生が3年生にしばかれる。そして2年も1年生をしばき倒す。伝統と言っていいのか、そういうサイクルが完成されていました」

Aチームの1年生部員が脱走

とはいえ、試合で起用されるA・Bチームの上級生は、「雨天」にかかわらなかった。Sさんは、その年のキャプテンが「(A・Bチームの)メンバーは絶対そういうことには加えさせないからな」と他の3年生に話すのを聞いた。それなのにある日、A・Bチームにいた1年生部員が上級生に雨天を告げられた直後、監督室に退部届を置いて寮を脱走してしまう。

「それで一度、(上級生による暴力が)コーチや中井(哲之)監督にバレてしまいました。上級生は監督に『おまえら、こういうことしとんのか!?』みたいに言われて騒動になった。2015年の11月か12月ごろだったと思います」

それなのに「暴力がバレたのは1年の子の行動がきっかけだったので、こうなったのはおまえら(が原因)だろうみたいになって、(暴力が)エスカレートしたように思います」とSさんは声を落とす。
Sさんの、上級生による下級生への暴力が監督ら首脳陣に「バレた」という話が真実だとすれば、広陵はこの時点で一度、活動を抜本的に改革する機会を得ていたはずだ。そこで、Sさんからの告発について、広陵高校宛にFRaUweb編集部を通して事実確認の質問状を送った。

まず、Sさん自身が当時の3年生部員より、腹部を殴られたり、蹴られるといった暴力を受けたと話しているうえ、Sさんと同級生とみられる元部員が暴力を告発した記事が8月16日付の「文春オンライン」にて報じられている。これに対し広陵は学校公式サイトで「当時から暴力行為やいじめなどがないよう厳しく指導をしていた。そのような事実はなかった」と発表している。しかしながら、同時期に異なる人物が上級生からの暴力を明かしている事実は、重く受け取るべきではないか。

事案、いずれもありません

これについて尋ねると、当初広陵側はSさんの名前を明かすよう求めてきた。が、取材源の秘匿はジャーナリストが守るべき鉄則なので断った。すると、Sさんが受けた暴力に対して広陵サイドから以下のような回答があった。

「S氏自身も当時の3年生部員より、腹部を殴られたり、蹴られるといった暴力を受けていますという点についても、当事者、時期等が不明確であり、本校が調査する限り事案の存在を確認することができません」

「S氏に対するものと思われる事案の存在を確認することができておりません。(質問状の)複数の上級生にやられた同級生もいました、顔に内出血ができて監督にバレたりしないよう、主に腹とか背中を殴られたり蹴られたりしましたというS氏のお話についても、2015年前後に在籍した野球部員からそのように申し出がされた事案を把握しておりません」

次に「雨天を予告された1年生の脱走事件」については、何回か質問をしたところ、以下の回答となった。

「『有力選手による脱走と退部届で首脳陣が上級生の暴力を知った』というご指摘ですが、その当時、『部員が寮から脱走した』事案、『退部届により首脳陣が上級生の暴力を知った』事案、いずれもありません」

しかし、Sさんに問い直すと、Sさんに対しヒアリングなどはなかったという。個人を特定せずとも、「事案はいずれもありません」と言い切るには、それ相応の調査があったはずだが、両者の主張は食い違ったままだ。

また、「野球部員からそのように申し出がされた事案を把握しておりません」という回答があるが、部員からの申し出が当時されなかったのは当然だ。Sさんが暴力を親にも言えなかった理由として「みんな我慢しているのに、自分が言ってしまえばチームに迷惑がかかる。自分が夢見ていた甲子園にも行けなくなると考えた」と明かしている。これもひとつの歪んだ正義と言える。すべての被害者が同じ気持ちだったに違いない。

💢携帯もお菓子も禁止…OBが「刑務所」と表現した広陵高校野球部寮の過度な禁欲生活
https://gendai.media/articles/-/156784?imp=0

甲子園「大会中に辞退」の衝撃

史上初めて甲子園の大会中に出場を辞退した広島県代表の広陵高校。その理由は、2025年1月、寮内で禁止されていたカップラーメンを食べた1年生に対し、複数の野球部員が暴力をふるい、3月に日本高等学校野球連盟から厳重注意を受けたことに端を発している。暴力を受けた選手の親がSNSにその暴力の実態を投稿したことから、そのひどさが明らかになり、SNSでの攻撃にもつながった。
なぜスポーツの現場で暴力が起きてしまったのか。それに目を向け大きな改善をすることが、被害を訴えた側や、真摯に野球に取り組みながら辞退することになった選手たちが前に進むために必要なことではないだろうか。

「自分たちへの聞き取りはありません」

「今日、雨天な」3年生にそう言われてついていった雨天練習場で、30分間にわたる説教と暴力を受けたSさん。この被害を広陵高校に確認すると、以下のような返信があった。

「S氏に対するものと思われる事案の存在を確認することができておりません。(質問状の)複数の上級生にやられた同級生もいました。顔に内出血ができて監督にバレたりしないよう、主に腹とか背中を殴られたり蹴られたりしましたというS氏のお話についても、2015年前後に在籍した野球部員からそのように申し出がされた事案を把握しておりません」

広陵側の回答をSさんに告げると「(事実が)隠されてます。監督を始め指導陣はほぼ全員自分たちのときと同じなので、コーチのところで全部止まっているのかもしれません。在籍した私たちへの聞き取りはありません」と悔しそうに話した。

広陵は野球部を抜本的に改革すると発表した。本当にそうであれば、ハラスメントが禁忌とされる今、OBからの告発があった時点で卒業生にヒアリングするといった調査があって然るべきではないか。部内で上級生から下級生への暴力が脈々と続いてきた実態を明確にしなければ、抜本的な対策も立てられないはずだ。

禁欲的すぎる生活

そこで、広陵高校野球部で部員が暴走した背景を3つ挙げてみたい。
1番目に挙げたいのは、広陵球児たちの「禁欲的すぎる生活」だ。Sさんによれば、6時起床、20時50分点呼、21時就寝。携帯電話が持ち込み禁止のうえに、食堂のテレビも大雨などの緊急時と広島平和記念日の式典のある8月6日しかついているのを見たことがなかったという。Sさんら生徒たちは外で起きていることを何も知らないまま過ごした。自宅に帰ることができるのはお正月のみで、外出も基本は3ヵ月に一度。日にち決めの基準は不明だが、部員の間では「監督の機嫌がいいと、明日あたり休みかも?」と言い合った。


Sさんはテレビがついているのをほとんど見たことはないという Photo by iStock
つまり、これも禁止、あれも禁止、生徒が自分自身で自己決定する機会はほぼ皆無の状態だった。外部の人間からは想像しがたい強いストレスがたまる状態だったと推測される。そうなると、立場の弱い下級生に暴力を振るうことで発散する可能性は高くなるに違いない。

「そうだと思います。中学校まで普通にできたことができなくて、かなり縛られます。入寮してからの3ヵ月ぐらいは本当にしんどかった。帰省とたまの外出日以外はずっと寮にいるって感じでした。娯楽なんてほぼなかった」とSさん。友達に広陵野球部時代の話をするときは「刑務所」と表現しているという。

野球部内の「格差社会」

2番目の問題は「格差社会」であること。2025年度の広陵野球部員は160人台だが、Sさんの時代も全体の人数はほぼ同数。Sさんの記憶によれば、その年の1年生は64人ほどだったという。つまり1年生が60人強、2年生が60人弱、3年生は2年時にすでに引退し「学生コーチ」の肩書を持つ者を含む40人だった。

その160人が、A・Bチームに40人、それ以外のCとDにはそれぞれ60人ずつ振り分けられた。Sさんによると、試合に起用される候補になるA・Bチーム40人は、設備の整ったグラウンドで毎日練習する。だが、C、D合わせた120人は、そことは別の場所だった。

「CとDは空き地みたいな空間で練習していました。コーチ4人と監督はほとんど指導しません。たまにコーチがひとり(A・Bが使う)グラウンドから降りてくる階段の途中から30分ほど見ているくらいで。部員に声をかけている姿は見たことがないです」

練習を見るのは2年生の途中で現役を引退した3年生だ。きついランニングをさせたり、筋力や体幹トレーニングをさせては無理な回数を要求してきた。


「どこの部活もあったかもしれないんですけど、いわゆる上級生によるしごきです。もちろん『俺は雨天とかやらない』と言う良い先輩もいましたが、自分も含めてCとDにいる子たちが殴られたり蹴られたりしていました」

平等なプレー機会を与えられずヒエラルキー(階層構造)が色濃い組織では、下級生いじめのような歪みが生じることは当然だ。その歪みが、学生コーチという少なからず権威ある肩書きをもらった一部の3年生を暴走させたのではないか。

「自分が悪いから殴られても仕方がない」

3番目は「人権感覚の欠如」だ。Sさんに、上級生から暴力を受けることを当時どう感じたかと尋ねると「自分が悪いから仕方がないと思った。そのことが監督にバレて大ごとになるぐらいなら自分が我慢すればいいと思いました」と答えた。当時のスポーツ界はすでに「暴力根絶宣言」がなされていたというのに。

「そういう社会の動きも当時は知らなかったです。自分がいけないことをした、自分が悪いんだってことでもう頭がいっぱいでした。それに暴力はその日限りで、殴った先輩とかもその後は優しいですし。間違ってるとか、おかしいとも思いませんでした」(Sさん)。

だが、これはSさんだけの問題ではなく、ほかの部員も同様だっただろう。だからこそ、令和の今になって被害届が出されて警察が動くような暴力事案が複数顕在化したと言える。
ここまでのS氏からの情報について、改めて広陵高校サイドに確認する質問を送った。まず「S氏はスマートフォンやカップラーメンなどが禁止され、テレビも災害のときや広島の8月6日の式典しかつけられなかったと語っています。事実関係を教えてください」の質問については以下のような返事があった。

”2015年当時の野球部の規則と実情を確認いたしました。

・当時、携帯電話は寮自体への持ち込みを禁止しておりました。現在では、20時~21時の時間を定めて利用できるようにしております。
・食事は食堂で摂ることとしており、自室での食事全般を禁止しております。飲み物は自室でも可能としています。
・食堂と娯楽室に設置しているテレビは20時まで視聴可能としています。なお、8月6日の朝8時台は練習時間であり、練習中に黙祷の時間を設けるようにしております。”

カップラーメンに限らず、食堂以外でものを食べることは禁止 Photo by iStock
これに対しSさんは「20~21時は一番忙しい時間帯なのに(スマホを)さわれるのか」と懐疑的だ。10年前は午後の練習は16時から17時半まで、18時から食事、19時から自主練習、20時50分に点呼、21時に消灯という厳しいスケジュールだった。当時は携帯電話の寮への持ち込みは禁止されていたため「手元にスマホがあるのはうらやましい限りです」と話す。

練習環境の差異は

練習環境について尋ねたところ、広陵高校からは以下の返答だった。

”硬式野球部は、年度によって人数は若干変動いたしますが、全員が一箇所で活動することは難しく、能力に応じて課題や練習内容が異なることから、チーム分けを行っております。基本的にはAチームが野球部グラウンドを使用し、その他のチームが野球部第2グラウンド、室内練習場、学校内のその他のグラウンドを使用して練習しておりました(なお、練習内容や天候、その他の部活動との調整によってはこれらも変動があります)また、時期によってチーム間で部員の移動も行われておりました。 これらのそれぞれの練習場所にコーチがついておりました。監督を含め、Aチーム以外に対する指導がなかったということはありません。”

自身の「指導はほぼなかった」という説明とは異なる回答にSさんは、「監督やコーチが見に来ることはありましたが、ずっとへばりついていることはなかったです」と首をかしげる。さらに「主に学生コーチが指導していたので、もしかしたら引退した学生コーチもコーチのうちに入れちゃっているのかもしれません。僕自身は少なくとも、C・Dチームにいるときに大人のコーチに教えてもらったことはありません」と憤りを隠さない。

「監督が絶対なんだと思っていました」

Sさんに中井哲之監督について尋ねると「彼は“裏の校長”だと自分は思います。他の校長先生とかみんな逆らえないんじゃないかな。(中井氏は)自分が絶対的存在、もしかしたら神だと思っているかもしれません」と語る。

「監督が絶対なんだ。意見したり逆らっちゃいけないんだと強く思っていました」(Sさん)

今夏の甲子園大会途中で出場辞退をした後、学校側が野球部員やその保護者らに説明した際「質疑応答の機会を設けたが、質問はゼロだった」と校長は誇らしげに語った。しかし正常な組織であれば、わが子に対する暴力の有無や、学校側の責任を問う声が噴出して当然だと筆者は考える。

大勢の前で質問をすることも簡単なことではない。いわんや子どもが野球で不利になる可能性があることを考えると… Photo by iStock
それなのに、過去プロ野球に送り込んだ選手数が全国4位(「プロ野球選手を多く生んだ高校ランキング2024」2024.10.25ダイヤモンドオンラインより)など、輝かしい実績の前に大人たちは目を伏せ沈黙しているかのようだ。野球部の入り口である中学校と、出口である大学などと太いパイプを持つ実績のある指揮官は、少子化で経営が苦しい私立学校にとって貴重な存在に違いない。

「校長の会見では被害者に対する謝罪が一切なく、まるで自分たちが被害者であるかのように振る舞っていました。中井監督自身が出てきて説明し、謝罪すべきだと思います。上級生にいじめられたり、暴力を振るわれた生徒やOBに対して謝罪してほしい。自分がそういうチームにしてしまったことを、公の場で謝ってほしい」

Sさんの声は広陵や中井氏に届くだろうか。

☟選手名や得点が反映されないこと増加…高校野球西東京大会の主要球場、改修へ資金募る
https://news.yahoo.co.jp/articles/26ef2bd0c1062f5c78fd62aca87f0f426faa65f1

夏の全国高校野球大会の西東京大会で主要球場として連日使用されたスリーボンドスタジアム八王子(東京都八王子市営富士森公園野球場)のスコアボードの老朽化が進み、不具合が相次いでいることを受け、八王子市はクラウドファンディングで改修に向けた資金を募っている。

1956年に開場した同球場では長年、手書き式のスコアボードが利用され、2009年に現在の磁気反転式が導入された。市によると、数年前から電源を入れてもスムーズに起動しないほか、選手名や守備位置、得点が反映されないことが増えていた。交換用の部品も入手が難しく、新たにフルカラーLEDのディスプレーを導入する計画を立てた。

総事業費は約1億9800万円で、このうち1000万円の寄付を募る。オフシーズンの今年12月に着工し、来年3月に完成予定。
クラウドファンディングの募集期間は9月28日までで、返礼品のないふるさと納税として募っている。居住地を問わず、1万円寄付すれば記念銘板に名前を掲示でき、今月25日現在で約460万円が集まっている。

市生涯学習スポーツ部の佐藤晴久部長は「多くの人の思いが詰まった球場を未来へつないでいくため、皆さんの力を貸してほしい」と話している。
2025/08/28(木) 22時16分59秒 No.1980 編集 削除